WHOが警鐘「鳥インフルのヒト感染」の裏に潜む「致死率52%」と「バイオテロ」の恐怖!

 鳥インフルエンザの「鳥からヒトへ。ヒトからからヒトへ」の感染について、WHO(世界保健機関)が4月18日に強い懸念と警鐘を鳴らしたことで、「コロナを超えるパンデミックの可能性もある」と世界に衝撃が走っている。

「鳥インフルエンザによる人や哺乳類への感染は相次いでいて、WHOによれば、2003年1月~2024年3月28日までに、世界23カ国で463人の死亡例が確認されています。アメリカCDC(疾病対策センター)も4月1日に鳥インフルエンザのヒトへの感染を確認したと発表。アメリカでH5N1型の鳥インフルエンザへの感染が確認されたのは22年に次いで2例目です」(大学医療関係者)

 CDCによると、感染した患者は隔離され、治療を受けており、症状は軽症で回復に向かっているという。だが、前出の医療関係者は憂慮を隠さない。

「死亡者数463人に対し、感染者数は888人でした。つまり、致死率は52%にも達しているのです。日本におけるコロナウイルスの致死率は5%前後でした。コロナと違い、鳥インフルは約20年で900人程度の感染者数ですが、今回WHOがヒトからヒトへの感染を警告したことで、ひとたびパンデミックとなれば、想像を絶する死亡者数になると懸念されているのです」

 WHOは、現時点でヒトからヒトへの感染は確認されていないとしているが、牛などの哺乳類からヒトへと感染するような「ウイルスの変異」も危惧しているという。

 ところが、パンデミックの危機よりさらに恐ろしい事態が起きる、と警戒する声もあるのだ。公安関係者が言う。

「このインフルエンザを利用したテロです。実際、13年前には日本と欧州の科学者らが実験室で作ったH5N1型鳥インフルエンザウイルスが生物テロに利用される恐れがあるとして、米政府の科学諮問委員会が作り方の詳細を論文から削除するよう英科学誌ネイチャーと米科学誌サイエンスに要請したことがあります。その後、その要請は解除されましたが、このウイルスがバイオテロに利用される可能性について、アメリカは警戒を弱めていません。実際、米国務省は4月、『北朝鮮は生物兵器として使用されるバクテリア、ウイルス、毒素生産技術力を保有した』と明らかにしています」

 北朝鮮によるテロ計画は不明だが、致死率52%の恐怖とともにバイオテロの脅威まで現実味を帯びてきているのである。

(田村建光)

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