世界保健機関(WHO)の駐日米国大使であるレイ・チェンバース氏が3月28日、新型コロナウイルスの感染拡大を予防するため自宅でゲームをプレイすることを推奨するツイートをしたが、4月1日に「ゲームは平日1日60分まで」などの制限を定めた「ネット・ゲーム依存症対策条例」が施行された一部香川県民は戸惑いを隠せないようだ。
「現在、北米・欧州のゲーム企業が新型コロナ防止キャンペーン『#PlayApartTogether』を開始したことに対し、チェンバース氏が『COVID-19パンデミックを食い止める一助となるゲーム業界の取り組みに感謝します』とコメント。このキャンペーンを全力で支援する姿勢を示したのです」(ネットライター)
しかし、WHOは昨年5月、長時間のゲームによる「ゲーム障害」を、正式に国際疾病の1つに分類したばかり。これを受けて世界的にゲーム依存を問題視する声が広がり、香川県では「ゲームは平日1日60分まで」「午後10時以降はゲーム禁止」など具体的な制限を盛り込んだ「ネット・ゲーム依存症対策条例案」を可決。4月1日より施行したばかりなのだ。
これにネット上では、《WHOに従ってゲーム時間を制限したら、WHOがゲームで遊ぶことを推奨し始めるという罠》《香川県民はゲーム1日1時間までですからね。残念!》《マジで香川の子供がかわいそう。外で遊べないし、ゲームでも遊べないし。何をしたらいいんや》《WHOの掌返しもハンパないよな。ゲーム障害は精神疾患とか言ってたくせに》などといった揶揄や同情の声が上がっている。
「WHOがゲームで遊ぶことを推奨するとは驚きですね。ただ、新型コロナの世界的流行を考えれば、室内でのゲームは一つの良い案とも言える。香川の『ネット・ゲーム依存症対策条例案』も特に罰則はないことから、結局はうやむやになりそうな気配です」(ITジャーナリスト)
ただし、何事もやりすぎには注意が必要だろう。
(小林洋三)