現地入りした担当者たちは苦労しているのではないだろうか。中日・立浪和義監督が新外国人選手の獲得に関する調査の進捗状況について語った。
「今のところ報告はまだです。何人かはこちらでビデオを見て、向こうで実際に見てもらうようには言っているんですが」
ドミニカ共和国のウインターリーグ視察のため、大塚晶文投手コーチと桂川昇通訳兼国際渉外担当を派遣している。立浪監督の口ぶりだと交渉は長期化しそうだが、こんな情報もある。
「今季、メキシカンリーグでプレーした31歳の外野手、アネウリー・タバレスが中日の公式インスタをフォローしていることが判明しました。近年、オファーを受けた外国人選手が公式アカウントをチェックし、球団の雰囲気などを確認するケースが増えています。ひょっとしたら…」(米国人ライター)
ウインターリーグに参加する選手は、基本的にチャンスを求めている。MLBスカウトの目に留まろうと必死で、NPB球団からのオファーにも好意的だ。事実、中南米出身の選手が中日でビッグマネーを掴んできた。
「中日の関係者が来ていると知って、ざわついていますよ」(前出・同)
昨年、ウインターリーグの視察で獲得を決めたアキーノは1億6800万(推定)で契約した。しかし、カリステは3000万円(同)だった。
「カリステはシーズン後半、ショートの定位置を掴みました。中日にすれば、費用対効果の高い選手を見つけてきた成功例ですね」(現地関係者)
“お手頃価格”で契約できた理由は、カリステはMLBのマイナー生活が11年と長かったためだ。その後、メキシコリーグに移り、中日からのオファーをビッグチャンスと捉えてくれた。
今回のウインターリーグ視察で「第二のカリステ」が見つかるかもしれない。しかし、「金額は二の次」と言ってくれる選手は少なくなってきたようだ。
(飯山満/スポーツライター)