東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長は、大会終了から1カ月となる10月5日の取材で、札幌市が招致を目指している2030年冬季大会について「完全な形でもう一回やりたいという思いがある」と開催に意欲を示したが、ネット上では《勘弁してくれ!》の声が巻き起こっている。
「橋本会長は7日の取材でも、東京大会が真夏に行われたことに対し『この時期にしかやれないのは無理だと、会長をやってつくづく思った』と不満の残るものだったことを明らかにしたものの、『チャンスがあるならば、この国はもっとすごいことができるんだということを世界に見てもらいたい。東京大会を終えて、より札幌大会をやりたいと思った』とコロナ禍でも気温によるハンデもない大会の開催を熱望したのです」(社会部記者)
これを受けてネット上には、《東京大会を終え、もう二度と日本で五輪はして欲しくないと感じた国民がほとんどでは?》《東京大会の赤字は2兆円超えという試算もありますが、それでも本当に札幌大会をやりたいですか?》《もう国も地方もオリンピックに税金を使うことを禁ずる法や条例を作ってほしい》など猛反対の声が多く出ているのだ。
「『文春オンライン』が東京五輪終了後に行ったアンケートによれば、同大会の運営が“成功だった”という回答は全体の18.2%で、“失敗だった”が54.1%と大幅に上回りました。もちろん、コロナ禍という状況ではありましたが、経済的にも運営的にも失敗と言われることの多い大会だったのは間違いなく、あくまでこれは橋本会長個人の意見ということなのでしょう。ただ、今はまだ札幌大会の開催に言及をするべき時期ではなかったのではないでしょうか。『完全な形でもう一回やりたい』というのであれば、なぜ不完全な形で強引に開催を強行したのか改めて疑問に感じるところですし、多くの人が反対したくなるのも当然だと思います」(スポーツライター)
いずれにせよ、まずは東京大会についてしっかりと成果を精査するところからだろう。
(小林洋三)