比大統領選にパッキャオが出馬!世界には”スター出身”大統領がゴロゴロ

 母国フィリピンの大統領選への出馬を正式に表明した元ボクシング6階級王者のマニー・パッキャオ。現時点では正式に引退表明はしていないものの「(ボクサーとしての)私のキャリアは終わった」と語っており、今後は戦いの場を政界に移すことになりそうだ。

 日本の場合、芸能界やスポーツ界から政治家に転身して大臣や知事になった人も多いが、首相になった人物は未だ1人もいない。だが、海外では芸能界やスポーツ界出身の”母国のスター”が国家元首になるケースは意外と多いのだ。

 有名どころでは、第40代米大統領のロナルド・レーガン(在任期間81~89年)は、1930~50年代にかけて映画俳優として活躍。また、パッキャオと同じフィリピンでもジョセフ・エストラーダ元大統領(98~01年)は、100本以上の映画に出演した同国の人気俳優だ。

 さらに、90年代中盤~後半のイタリア・セリエAのACミランでエースとして活躍、95年の世界年間最優秀選手賞とバロンドールをW受賞したジョージ・ウェアは、18年に西アフリカのリベリア共和国の大統領に就任している(現職)。

 他にもグアテマラのジミー・モラレス前大統領(16~20年)、スロベニアのマリヤン・シャレツ前大統領(18~20年)、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領(19年~現職)は自国の人気コメディアンだ。

「後に国家元首となったスターたちは、以前から慈善活動などに積極的で、そうした取り組みが国民から支持され、政権トップの座に就く原動力となっています。その点で言うと、パッキャオもボクサーとして得た収入の多くを母国の貧困対策などに投じており、次期大統領に推す国民も多い。彼はフィリピンの現職の上院議員でもあり、7月までは与党の党首を務めていたほどです」(フィリピン政界に詳しいジャーナリスト)

 つまり、ポッと出のタレント議員なんかではなく、すでにフィリピン政界の大物ということ。次期大統領の可能性が高い有力候補であることは間違いなさそうだ。

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