ガッキー効果も!?アサヒ、復刻「マルエフ」が発売即一時休売の爆売れ事態

 アサヒビールは9月17日、「アサヒ生ビール(通称マルエフ)」が想定を上回る注文に対して商品の供給が追いつかないとして、全国発売からわずか3日で一時販売を休止すると発表した。同社では今年4月にも「スーパードライ 生ジョッキ缶」が同じ理由で発売開始から2日で休売している。コロナ禍に売上好調な秘訣はどこにあるのだろうか?

「同商品はもともと1986年に発売されたもので、“コクがあってキレがある。さらにまろやかなうまみ”が特徴で全国の飲食店でも親しまれるビールです。しかし、93年に生産体制を『スーパードライ』に集中するため飲食店向けの樽生の販売は続けたものの、缶の販売は終了していました。それが今回、マルエフの愛称の由来となった”幸運の不死鳥(FORTUNE PHOENIX)”のごとく、28年ぶりに缶ビールとして復活したのです」(小売関係者)

 マルエフは「スーパードライ」に続く缶ビール第2の柱として再発売され、年内に150万箱を販売する計画だったが、9月だけで80万箱を超える注文があったため安定的な供給が難しいと判断、16日に受注を止め販売を休止した。アサヒビールは「お客様ならびにお得意先様には、多大なご迷惑をおかけしますことを深くお詫び申し上げます」と謝罪している。

「これまでもマルエフにはたびたび復活の要望が寄せられていたそうですが、コロナ禍で家飲み需要が増え、さらに昨年10月に酒税の税率が改正され減税となったビールは特に需要が高まっている状況ですから、良いタイミングを狙って再販しましたね。ここ最近はレトロブームも来ていますし、新垣結衣を起用したCMも話題になるなどプロモーションも非常にハマってヒットに繋がった印象があります。ただ、『スーパードライ 生ジョッキ缶』に続いての販売休止だけに、もう少し反響ぶりを予測して欲しいものですが…」(前出・小売関係者)

 アサヒビールでは11月にも、15年に終売した「アサヒ生ビール黒生」の缶商品の再販もするというので、こちらは即売り切れなんてことがないようにお願いしたいものだ。

(小林洋三)

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