“夏休みに使うお金”過去最低の5万円代に「多くないか?」の声が出る意味

 8月3日、明治安田生命が「夏に関するアンケート調査」の結果を公表し、今年の夏休みに使うお金の平均額が5万3807円と、去年から1万1350円も減少して2006年の調査開始以来最低だったとした。

 同調査によれば、夏休みに使う金額を昨年より減らすと回答した人のうち68.4%の人が「外出自粛によりお金の使い道がない」と回答したといい、夏休みは「自宅でゆっくり過ごす」と回答した人が73.4%と圧倒的に多い結果になった。8月31日までは6都府県で緊急事態宣言が実施され、5道府県でまん延防止等重点措置が実施されることが結果に色濃く出たと考えられる。

 しかし、ネット上では夏休みに使うお金の平均が5万3807円だったことに《これって生活費とかは含まず、夏休みに使う遊興費だけのことだよね。5万円ってめちゃくちゃ多いと思うんだけど…》《夏休みに一人5万円も出すお金は我が家にはとてもありませんけど?》《お金の使い道がないって言えるほどお金があることが羨ましすぎるんだが》など驚く声も少なくなかった。

「15年に実施された同調査では夏休みに使うお金の平均が8万9296円だったので、この6年で3万5000円も減少したことになります。コロナ禍で国内もそうですが、特に海外旅行をすることができなくなったのが減少の大きな理由のひとつではないでしょうか。ただ、旅行もせず家にいる人が多いのに平均で5万円以上も使うというのは、見方によっては確かに多いのかもしれません。6月に日銀が発表した1~3月期の資金循環統計によれば、家計が保有する金融資産残高は3月末時点で1946兆円と過去最高を記録していますし、お金はあるところにはあるということでしょう。飲食店などの苦境が伝えられる一方で、1億円以上の金融資産を持つ富裕層は増えているというデータもありますし、貧富の差は確実に開いていっているのです」(経済ジャーナリスト)

 自粛期間の夏休みでも使うお金にはそうとうな格差があるようだ。

マネー