Jリーグのヴィッセル神戸に所属する元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタが5月11日に記者会見を開き、同クラブとの契約を2年間延長することで合意したと発表した。
16シーズンを過ごしたスペインの超名門クラブ・バルセロナを離れ、2018年より神戸でプレイしてきたイニエスタ。当初、神戸とは今季限りで契約が満了を迎える予定だったが、東京都内での会見にて、本人の口から2023年までの契約延長にサインしたことが発表された。
ユース時代からバルセロナで過ごしてきたイニエスタにとって、プロ契約を締結したクラブはバルサを除いて神戸のみという現状。会見では、契約延長を決めた理由として「信頼されている、大切にされていると感じられるのが1番のキーポイントだった」と話すと、「サッカー選手としてのキャリアをここで最後まで続けていきたいと思っています」と神戸での引退宣言まで飛び出し、ファンにとってはたまらない会見となった。
「バルセロナでは世界最高のフットボーラーであるFWリオネル・メッシと抜群なコンビネーションを見せ、メッシに『チームで最も重要な選手』とも言わしめたイニエスタ。その輝かしいキャリアでは、W杯トロフィーを始め、ヨーロッパ選手権、欧州チャンピオンズリーグなど様々なタイトルに恵まれ、世界中のファンから愛される存在です。しかも、今回の会見に同席した神戸の三木谷浩史会長は、コロナ禍での契約延長に際し、イニエスタから『経済的な歩み寄り』があったと告白。クラブの厳しい経済状況を鑑みたイニエスタの金銭的譲歩について『イニエスタらしい』『本当に感謝している』と絶賛しました。この元スペイン代表MFによる“男前すぎるサイン“を受け、ネットでも『コロナ禍の中での明るい話題です』『サンキュー、アンドレス』『日本を気に入ってくれてありがたいな』『減俸で2年もの延長、どこまで周りを思いやれる人格者なんでしょう。素晴らしい』との歓喜の声が続出。もはや神戸のファンだけでなく、Jリーグ全体がこの契約延長に沸き立っています」(スポーツライター)
なお、会見前日、クラブが“イニエスタに関する重大な報告“があると予告すると、ファンの間では「ついに引退か…」「退団ですかね」といった反応が多くを占めていた。
しかし、蓋を開けてみれば、イニエスタからの契約延長の発表となり、最高のサプライズ報告となったのではないだろうか。
(木村慎吾)