またスーパースターを補強したヴィッセル神戸の世界的ブランド力

 複数のスーパースターを抱えるJリーグのヴィッセル神戸が2月25日、新たに優秀な助っ人外国人との契約に成功した。

 ポルトガル1部リーグのヴィトーリア・セトゥバウにてレギュラーとしてプレーしていた27歳のDFダンクレーは、ヴィッセル神戸の公式サイトを通じて「偉大なクラブ、ヴィッセル神戸に心より感謝いたします。ヴィッセル神戸は大きなプロジェクトを成功させたいという目標を掲げております」との意気込みを表すと、「神戸の存在、神戸の一員である事の誇りを示し続けて参ります」と締めた。

 ヴィッセル神戸といえば、元ドイツ代表でW杯王者でもあるFWルーカス・ポドルスキや、バルセロナで長く活躍した元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタとFWダビド・ビジャの獲得を実現させ、世界的にその名を轟かせたクラブである一方、守備面での不安をたびたび指摘されていた。

「前線に偏ったバランスの悪い補強との批判があり、今回のダンクレーの獲得についても『なぜもっと早く獲得しなかった?』『連携面を考慮しても開幕前に獲るべきだった』との厳しい声がネット上にあがっていますが、27歳というフットボーラーの全盛期にポルトガルでレギュラーでプレーしている選手を日本に連れてきたヴィッセル神戸のブランド力やフロントの手腕は大したもの。ひと昔前であれば鼻にもかけられなかったであろう交渉も、現在では“イニエスタやビジャ、ポドルスキと一緒にプレーしませんか?”という究極の売り文句が使えますからね。ヨーロッパ中堅クラブに所属する選手にとって、この誘いは魅力的に聞こえるはず。中でも大きかったのは、やはり世界的名手だったイニエスタとの契約に成功したことでしょう。今回獲得したダンクレーには、そのイニエスタやビジャが安心して攻撃に専念できるような安定した守備を期待したいです」(スポーツライター)

 22日開催のJリーグ開幕戦では泣く子も黙るスター選手を先発に並べながら、セレッソ大阪に0-1の完敗を喫したヴィッセル神戸。ダンクレーの加入で長年のウイークポイントでもあった守備面の改善は見られるだろうか。今後の奮闘に注目だ。

(木村慎吾)

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