大使館で韓国外交官の“性ハラ”発覚!逮捕状が出ても「謝罪拒否」の厚顔無恥

「どこに真実があるのかまだ明らかになっていない。外交部で謝罪を公開的にする考えはない」
 これは9月15日、韓国外交部長官が国会の場で野党側の追及に対して発した言葉だ。どうやら、ここまでの大ごとになっても謝罪する気はさらさらないらしい。韓国とニュージーランドの関係が悪化している。原因は、ニュージーランドで起きた“性ハラ”事件だ。

 今年7月にニュージーランドのメディア「ニュース・ハブ」が報じたところによれば、2017年に韓国外交官の男性が駐ニュージーランド大使館に勤務していた現地職員の男性に対して、3度にわたって性ハラ行為をはたらいたという。加害者とされる韓国人男性は、「朝鮮日報」の取材に対して「同性(の体)を触っただけで性的な意図はなかった」と反論した。

 その後、加害者とされる韓国人男性はフィリピン総領事の要職に就いたが、ニュージーランドの現地警察は韓国人男性に対して逮捕状をとり、アーダーン首相も文在寅大統領との電話会談の中で捜査協力を求めるなど、国家としての対応に苦言を呈した。

 この一連の事件は韓国国内でも大問題となり、同国の国家人権委員会は外交部の不十分な対応を批判したが、外交部長官は冒頭のように「ニュージーランドに謝罪する考えはない」と強気の構えだ。

 国際政治ジャーナリストによれば、韓国ではこうした性ハラ問題がたびたび起きているという。

「近年だけでも、政治家など権力者による性ハラ事件が相次いでいます。17年に次期大統領候補の一人とされた男性が秘書への性ハラによって懲役刑を受け、18年には忠清南道知事が辞任。この知事については、今年に入って性的暴行を受けたという女性が多額の損害賠償を求めて提訴しています。また最近では、釜山市長とソウル市長の性ハラ問題が明るみに出て、その後ソウル市長が自死したことは記憶に新しいと思います」

 なぜ韓国では性ハラ問題が後をたたないのだろうか。

「一説によれば、その原因の多くは儒教からくる『男尊女卑』『厳しい上下関係』などの文化に関係があるのではないかと考えられています。韓国では、異性から無理やり性行為を求められた経験のある女性の数は全体の6.5%にも及び、上司や社長などから体の関係を強要されて泣き寝入りする人もいるようです。また、韓国の文化心理学研究では、韓国人の自己評価は、客観的現実よりも自分の理想のイメージに左右されがちという結果も出ています。つまり、自分の行動を客観視できない人が比較的多く、性ハラを行なっている自覚のない加害者が事件を起こし続けるという構図。韓国社会から性ハラが根絶されない理由かもしれません」(前出・国際政治ジャーナリスト)

 韓国で「#MeToo」運動が再燃するのは時間の問題かもしれない。

(道明寺さとし)

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