3月30日、NHK朝ドラ「まんぷく」が最終回を迎え、視聴者から好評のまま幕を閉じた。
「放送前は、朝ドラ100回記念作品である広瀬すず主演『なつぞら』への“つなぎ”という印象が強く、そこまで『まんぷく』は注目されていませんでした。しかし放送が開始されると、どんな逆境にも希望を捨てずに努力する主人公夫婦の姿に多くの視聴者が心を打たれ、絶賛の声が続出。商品開発のモデルとなった『チキンラーメン』は、過去最高の売り上げを記録するなどブームを巻き起こしました」(テレビ誌記者)
そんな「まんぷく」の最終回は、新商品「まんぷくヌードル」の売り上げが苦戦する中、若者が集まる「歩行者天国」にて社運をかけた大試食販売会を実施。見事にイベントは大成功し、ヌードルは大ヒット、そして夫婦は新たな商品を開発するために世界へ旅に出るというハッピーエンドで幕を閉じた。
しかし一部からは、この展開に疑問の声もあがったという。
「『まんぷくヌードル』のモデルとなった『カップヌードル』の爆発的ヒットは、70年代に起きた『あさま山荘事件』のテレビ中継にて、機動隊員のヌードルを食べる姿が映りこんだことがキッカケだと言われています。しかし本編では『歩行者天国』のテレビ中継がヒットの始まりと表現されていたことで、一部視聴者からは『あさま山荘じゃないの?』という疑問の声が飛び交いました。おそらくあの事件は死者が出ていますから、ハッピーエンドを描く最終週に持ってくるのは重すぎると制作側は判断したのでしょう。その代わり、本編では学生運動の話が出てきたり、警備会社や消防署などに営業へ出向くなど、当時の時代背景や警察にもヌードルがあっただろうと推測できるシーンを描いています」(前出・テレビ誌記者)
朝ドラのクライマックスということもあり、今回の決断は致し方ないことなのかもしれない。