「まんぷく」効果持続中?「チキンラーメン」炒飯が自主回収でも称賛のワケ

 日清食品グループの日清食品冷凍が6月7日「冷凍 日清チキンラーメン 金の炒飯」1万9032食を自主回収すると発表したのだが、なぜか称賛される事態となっている。
 
 発表によれば、購入客からの指摘を受け商品を確認したところ、赤いプラスチック片が混入していたという。回収対象は製造日が2019年4月25日付のもので、商品を着払いで送ると代金相当のクオカードを返送するという。
 
「日清は創業者夫婦をモデルとしたNHK連続テレビ小説『まんぷく』の効果により『チキンラーメン』の供給が追いつかないほど爆売れし、19年3月期連結決算は売上収益が前期比2.3%増の4509億円と過去最高を更新。まさに絶好調という状況にありました。今回の回収騒ぎは、それに多少なりとも水を差す可能性もあると見られていたのですが…」(経済評論家)

 しかし、今回の回収騒動についてネットでは、《健康被害が出たわけでもないのに迅速に対応したのは素晴らしいと思う》《クオカードは微妙だけど、きちんと返金対応もしてくれるのはいい》《普通は企業イメージがダウンするが、ここまできっちりやられると評価せざるを得ない》など、むしろポジティブな声が相次いだのだ。
 
「プラ片の混入が複数報告されたわけでもないのに自主回収はやりすぎではないかと思われましたが、現在の勢いを殺さないために早めに対応したのかもしれません。その迅速さと、『まんぷく』の効果も影響しているのでしょう。そもそも自主回収をして称賛されるなんて話は聞いたことがなく、日清の対応は大正解だったということになります」(同)

 日清では6月からチキンラーメンなど一部商品の値上げが行われているが、この勢いのまま乗り切ることができるか。

(小林洋三)

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