開幕戦を勝利し、順調な滑り出しとなった読売巨人軍。そこで注目されているのが、今年からヘッドコーチに大抜擢された元木大介だ。テレビで見せていた“おバカ”なキャラクターとはうって変わり、その存在感は日増しに高まっているという。
「現役時代はチャンスに真価を発揮する粘り強いバッティングと、隠し球を何度も試みるなどいやらしいプレイスタイルが持ち味。当時の長嶋監督から『クセ者』と形容されるなど独特な野球観をもつ選手でした。知力をひけらかすようなタイプではないので、テレビではおバカタレントとして活躍していましたが、実は星野仙一さん(故人)も認めるほどの野球脳の持ち主。原監督はそこを買っているんです。事実、元木コーチの明るさに触発されるように、おとなしかった巨人の選手たちも活気が出て、ベンチの雰囲気は最高です」(野球ライター)
そんな元木ヘッドだが、芸能活動の中でバラエティ番組以外に特に力を入れていたのが「任侠モノ」と呼ばれるVシネ作品。数多くの作品で迫力のあるヤクザ役をノリノリで演じていたのだが、その演技力に注目するのは本物の暴力団を知るヤクザライターだ。
「2016年にリリースされた『CONFLICT〜最大の抗争〜』では大組織の本部長役を熱演してます。元木さんは若頭や本部長など、会社で言えば中間管理職のような役を演じるのが上手いんですが、我々から見てもすごくリアルなんですよね。ナンバー2とも言えるこのポジションは親分から信頼されなければ務まらないし、下の組員の素行や金の流れも掴んでいなきゃいけない。現役のヤクザでも元木さんのように細かなところまで目が行き届くタイプが多いんです。野球で言えば、まさにヘッドコーチに当たるんではないでしょうか。優しいように見えて、ノックなんか見てるとドスの効いたゲキを飛ばしてますしね(笑)」(ヤクザライター)
組織の浮沈の鍵を握るのは、ナンバー2の役職にあたる若頭だとヤクザ社会ではよく言われる。Vシネで培った組織をまとめる演技力で、元木ヘッドは巨人軍を優勝へ導くことが出来るだろうか?
(金沢伝之助)