「鬼滅コラボ」で売上記録!「くら寿司」に殺到した転売ヤーはいくら儲けた?

 5月をもって4年3ヵ月に及ぶ連載が終了となった人気少年漫画「鬼滅の刃」。“令和最初のメガヒット作”ともいわれ、物語完結後もブームはいまだ衰える事を知らない。人気絶頂の中での連載終了も話題となり、ワイドショーやニュース番組で連日取りあげられるほどだ。先月には累計発行部数6000万部を突破し、その経済効果は計り知れない。

「鬼滅ブーム」による経済効果は出版業界だけでなく外食産業にも及んでいる。回転寿司チェーン「無添くら寿司」では、店内での飲食、またはテイクアウトでの会計が2000円以上の利用客に先着で「鬼滅の刃」のキャラクタークリアファイルを一枚プレゼントするというキャンペーンを実施。既に終了した第一弾は開始数日で20万枚すべてを配布し、キャンペーン初日には平日としては過去最高の全店売上高を記録するという快挙を達成した。ネット上には「初日に食べに行ったけど人気過ぎてもう残ってなかった…」という書き込みが散見され、その人気ぶりが伺える。どの外食チェーンもこのコロナ禍で客足が伸び悩むなか、信じがたい売上の伸びに「鬼滅」効果の凄まじさを業界に知らしめる出来事となった。

 キャンペーン開始わずか数日で配布終了となった「鬼滅の刃」クリアファイルは、そのすべてが純粋なファンの元に届いたのだろうか。現在、本キャンペーンで配布されたクリアファイルがフリマアプリやネットオークションに大量出品されている。取引の相場は1枚あたり1000円ほどであるが、中には全四種類をセットで15000円という強気な設定で出品されているケースも見受けられる。「鬼滅ブーム」に目をつけているのは企業のみならず、転売を目的として商品を入手する“転売ヤー”も同じようだ。

「景品をもらう条件は2000円以上の会計1回につき1枚なので、全4種類集めるには最低でも2000円の飲食を4回しないといけないわけです。更に種類はランダムで配布されるので、欲しいキャラの景品を狙うのは運次第な面もあります。こういった配布方法ではなかなか目当ての景品が手に入りにくい為、転売されているものを買うファンも少なくありません。ネット上では『2000円分お寿司を食べても景品が1000円で転売できるから実質半額』と言い出す転売ヤーもいるほどです」(経済誌ライター)

 今回のコラボキャンペーンの一幕にネット上では《鬼滅ファンは2000円飲食しなくてもネットで推しキャラの景品買えるし、転売ヤーは景品売った分でお寿司代浮くし、くら寿司は売上アップで“WIN-WIN-WIN”じゃん》という人も。しかし純粋にオマケを楽しみにくら寿司へ足を運ぶ鬼滅ファンのためにも、6月19日に開始される第二弾キャンペーンでは、ハナからの転売目的の入店は避けていただきたいものだ。

(浜野ふみ)

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