大阪・関西万博開催で振り返る「歴代万博開催地」の今

 4月13日に開幕を迎える大阪・関西万博。大阪での万博は「日本万国博覧会(大阪万博)」(1970年)、「国際花と緑の博覧会(花博)」(1990年)に続く3度目となる。

 この他、国内では「 沖縄国際海洋博覧会(沖縄海洋博)」(1975年)、「国際科学技術博覧会(つくば万博)」(1985年)、 「日本国際博覧会(愛・地球博)」(2005年)とこれまで計5回の万博を開催。では、当時の会場は現在どうなっているのだろうか?

 まず、万博では国内初となる大阪万博の会場は「万博記念公園」に。芸術家の岡本太郎氏が製作した「太陽の塔」は現在も公園もシンボルのままだ。広大な敷地には、日本庭園や季節の花が咲く自然文化園、各種アトラクションに温泉施設、日本民族学博物館などさまざまな施設が充実。なかには「EXPO‘70パビリオン」という大阪万博の記念館もある。

 そして、沖縄海洋博の会場跡は「海洋博公園」として整備。「美ら海水族館」をはじめ、植物園やプラネタリウムなどがある沖縄を代表する観光名所となっている。

 一方、メイン会場の大半が工業団地(筑波西部工業団地)に変貌したのがつくば万博。敷地のごく一部が「科学万博記念公園」となっているのみだが、そこから3キロほど離れた第二会場の跡地には科学体験施設「つくばエキスポセンター」があり、当時の雰囲気を今に残している。

 花博会場の跡地は、屋内プールやキャンプ場、パークゴルフ場などがある「花博記念公園鶴見緑地」に生まれ変わり、万博記念公園と並ぶ関西の人々の憩いの場に。最後に愛・地球博の会場だが、こちらはモリコロパークの愛称で知られる「愛・地球博記念公園」として使用。通年利用可能な屋内アイススケート場や野球場、多目的球戯場のほか、当時の展示物を今も公開している記念館などがあるが、目玉は22年に開園したスタジオジブリのテーマパーク「ジブリパーク」だろう。

 振り返ってみると、憩い場や人気スポットとなっている過去の万博会場。大阪・関西万博の会場はでは閉幕後の活用方法として、サーキット場を作ってF1の誘致、ウォーターパークなどの複合リゾートといった案が出ているが、大阪の新名所となるような施設になることを期待したい。

※画像は1970年大阪万博跡地の万博記念公園にある「太陽の塔」

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