トランプ氏再選で再び脚光のメラニア夫人に「離婚説」と「ニセモノ説」

 トランプ氏の再選を受け、今年10月に発売されたメラニア夫人の回顧録「Melania」の売り上げが好調のようだ。ニューヨーク・タイムズ紙のノンフィクション(eブックと紙版の合計)部門で現在、首位。米国最大規模の書店チェーン「バーンズ・アンド・ノーブル」のランキングでもトップに輝いているという。同著には夫人が母国スロベニアで過ごした幼少期や、モデル時代のエピソード、そして大統領となるトランプ氏との出会いなどが語られているが、そんなメラニア夫人の周囲が再び騒がしくなってきているようだ。

 夫人はこれまで一貫して、政治の世界と一定の距離を置いてきた。第1期トランプ政権時も、すぐにはホワイトハウス入りせず、息子の教育のためにニューヨークに留まったことはよく知られる話。また、ホワイトハウス入り後もファーストレディーとして大衆の前に出ることは珍しく、ゆえについたあだ名が「隠遁のファーストレディー」。今回の大統領選挙キャンペーンでも表に姿を出すことはほとんどなく、7月の共和党全党大会でも舞台演説はなし。さらにトランプ氏銃撃事件の際も、翌日に「これまで、いいときも悪いときも一緒に過ごしてきたドナルドは、寛大で思いやり深い人です」との声明を発表しただけで、会見することは一切なかった。

 そんなことから、大統領選の投票が行われた11月5日早朝、大きなサングラスに小さな白い水玉模様の黒いドレス、ハイヒールでトランプ氏とともに投票所に現れたメラニア夫人に対し「ニセモノ説」が浮上。なんとその噂がSNSで拡散する騒ぎになった。

「ネットユーザーの中には、夫人が投票所に現れた際のスクリーンショットをアップし、《室内でサングラスを外さないのが怪しい!》《なぜ、お気に入りの指輪をしていなかったのか?》等々、好き勝手に陰謀論を唱える輩も少なくなかった。その後、夫人がサングラスを取り笑顔を浮かべているシーンがアップされたことで噂は収まったようですが、次期ファーストレディーに返り咲いたことで、メラニア夫人への関心がさらに高まることはまちがいありませんね」(国際部記者)

 夫人に対する注目の高まりは、むろん米国内に限ったことではない。ロシアの国営テレビが放送する「60分」という番組では、トランプ再選を祝福するなか、何を意図したのかはわからないが、夫人のモデル時代の写真をクローズアップ。その中には2000年の月刊誌「GQ」に掲載された彼女の何も身に着けていない写真も含まれており、驚きの声があがっている。

「同コーナーの最後は『“私の体、私の選択”の本当の意味は?』というナレーションで終わっているのですが、このセリフは10月に発売された自伝の発売に先駆け、彼女がXに投稿したプロモーションビデオにある言葉。ロシア国営放送の企画意図は別にして、結果的にロシアでもセールスプロモーションになったことは間違いなさそうです」(同)

 そして改めて再燃しているのが、トランプ氏との離婚問題だが、2人の関係がギクシャクし始めたのは、トランプ氏が大統領選への再出馬を表明した頃。その後、トランプ氏と女優のストーミー・ダニエルズさんとの不倫問題が発覚。一部報道では、夫人がトランプ氏に対し結婚前に離婚時の慰謝料を取り決める「婚前契約」の見直しを求め、その額が5000万ドル(約80億円)から、6500万ドル(約100億円)に跳ね上がったとも言われている。13日にはトランプ氏のホワイトハウス訪問に同行せず、現ファーストレディーと次期ファーストレディーの挨拶も残念ながら実現しなかったが、夫の大統領再任で離婚問題の新たな展開があるのか。米国世論の注目が集まっている。

(灯倫太郎)

ライフ