秋華賞も馬場状態によって、有利な馬の血統が大きく変わるレースです。
軽い馬場ならスピード血統。雨の影響などを受けてタフな馬場になれば欧州のスタミナ、馬力血統が有利になります。
過去2年の秋華賞はタフな馬場になり「欧州型」の馬力血統が有利でした(出走馬の国別タイプは、亀谷敬正HPの「スマート出馬表」を参照)。
昨年の2〜4着馬は母父が欧州型ノーザンダンサー系。勝ち馬のアーモンドアイは軽い馬場巧者で馬場に苦しみましたが、勝利。それだけ力が抜けていましたし、軽い馬場のジャパンカップでは秋華賞以上に走りました。
一昨年も父が「欧州型」ノーザンダンサー系のハービンジャー産駒(ディアドラ、モズカッチャン)が1、3着。
しかし軽い馬場で行われた3年前の秋華賞は、過去2年とはまったく傾向が異なりました。
3年前の勝ち馬はヴィブロス。父はディープインパクトで、母系は高速馬場が得意なグロリアスソング。軽い馬場が得意のミスプロ系マキャベリアンを持ちます。2着パールコードも同じくマキャベリアンを持つ馬でした。
このコラムを書いている2週前に今年の馬場を予測するのは難しいのですが、軽い馬場前提で選びます。
カレンブーケドールは、父がディープインパクトで母父は米国型のスキャットダディ。母父も米国型ミスプロ系で、レコード決着が得意なゴーンウェスト系です。同系のタワーオブロンドンも先日のスプリンターズSを勝ちましたし、レコードも出しましたよね。
同じくディープ産駒のダノンファンタジーも母父は米国型。前哨戦のローズSもレコードを出しました。
ブランノワールは、父がロードカナロア。レコードが出るようなスピード馬場が得意な馬を出しやすい種牡馬で、JRAの芝1600メートルと芝2400メートルのレコードは、ロードカナロア産駒が保持しています。
さらに母系には、軽い馬場で行われた3年前にもポイントとなったマキャベリアンを持ちます。近親にはヴィクトワールピサ、スウィフトカレント。いずれも芝2000メートルGⅠでの実績がある馬です。
もちろん、タフな馬場になった場合は傾向が一変するので、狙う馬も変わります。その場合は父欧州型を狙うことになるでしょう。
亀谷敬正(かめたに・たかまさ)テレビ、専門誌などでカリスマ的人気の若手血統馬券師。HPはhttp://www.k-beam.com 推奨レース、期待値の高いデータ満載の出走表も配信中。コンビニのコピー機でも予想を配信(Eプリント 亀谷で検索)。