カリスマ馬券師・亀谷敬正「プロフェッショナル血統塾」<中山芝はロードカナロア産駒に注目>

 今秋の中山芝は例年以上に時計が出る路盤。開幕週の京成杯AHは、トロワゼトワルが1分30秒3のレコードタイムで優勝しました。父はロードカナロア。これでJRAの芝1600メートルと芝2400メートルのレコードは、いずれもロードカナロア産駒になりました。

 トロワゼトワルの京成杯AHは、1200メートルの通過タイムが1分6秒8。しかも道中では余裕がありました。超軽い馬場なら速い時計をマイペースで走れるのがロードカナロア産駒の強み。スタミナ自慢の馬がトロワゼトワルのペースを追いかけていったら、追走が苦しくなってバテてしまうことでしょう。

 ちなみに、中山芝1200メートルのレコードタイムはロードカナロア自身が記録しています。高速馬場が保たれるのであれば、今週のスプリンターズSもロードカナロア産駒に注目しなくてはいけませんね。

 ダノンスマッシュは、父がロードカナロア、母父ハードスパンはダンチヒ系。ダンチヒも、芝のレコードが出る短距離に強い血統です。JRAの芝1200メートルレコードを記録しているアグネスワールドは、父がダンチヒです。芝1400メートルのレコードを出したマグナーテンも父がダンチヒ。トロワゼトワルにレコードを破られる前に芝1600メートルのレコードを記録していたのもダンチヒ系のノームコアで、父も母父系統もレコード御用達血統なのです。

 ただし、中山芝1200メートルは高速馬場になった場合、外を回るとタイムロスが出る可能性が高くなります。今年の春に行われた芝1200メートルGⅠの高松宮記念も、高速決着になって内枠が上位を独占。外枠から中途半端に追走すると届かない馬場でした。

 実際、高速馬場巧者でもあるはずのダノンスマッシュは、高松宮記念では外の13番枠。人気を背負っていたこともあり、道中で外々を追走して本来の能力を発揮できませんでした。今回は内寄りの枠を引くことが望ましいです。

 イベリスもロードカナロア産駒で、母系にサートリストラム。芝1200メートルのレベルは世界トップクラスのオセアニアの名種牡馬です。姉は芝1000メートル重賞を連覇。前走は久しぶりの1200メートルに戸惑いましたが、父は学習能力が高い特性も持っています。上積みはあるでしょう(超高速馬場の内枠を前提にした予想ですので、これが変わると最終予想も変わります)。

亀谷敬正(かめたに・たかまさ)テレビ、専門誌などでカリスマ的人気の若手血統馬券師。HPはhttp://www.k-beam.com 推奨レース、期待値の高いデータ満載の出走表も配信中。コンビニのコピー機でも予想を配信(Eプリント 亀谷で検索)。

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