ザルツブルクの日本代表FW南野拓実が10月2日、UEFAチャンピオンズリーグ・グループリーグ第2節のリヴァプール戦に先発で出場し、圧巻のパフォーマンスを見せつけた。
FWファン・ヒチャン、FWパトソン・ダカらと並んで攻撃的なエリアでスターティングメンバーに選ばれた南野は、2018-2019シーズンの同大会覇者である強豪リヴァプールの本拠地アンフィールドへ乗り込み、序盤から積極的にシュートを放つなどアグレッシブな姿勢でチームを鼓舞すると、後半11分には味方のクロスボールに豪快な右足ボレーで合わせ、ネットイン。世界的な名門クラブからチャンピオンズリーグにおける自身の初ゴールを決めてみせた。
また、その4分後には今や世界最高DFとして名を馳せるリヴァプール守備の要・フィルジル・ファン・ダイクの股下を抜くパスから味方の同点ゴールをアシストするなど、終始存在感を発揮。最終的にザルツブルクは3-4というスコアでリヴァプールに敗れてしまったものの、ヨーロッパ王者をギリギリまで追い詰めた南野のプレーには多くの称賛が集まった。
「日本人プレーヤーが前年度のチャンピオンズリーグ王者相手にここまでやれるのか、というのを証明してくれました。相手は世界最強のプレーヤーを揃える超名門クラブで、英国プレミアリーグでも首位を独走するチームですからね。ザルツブルクは惜敗してしまいましたが、奮闘した南野に対して英国サッカーメディア『EUROSPORT』は2得点を挙げた相手チームのFWモハメド・サラーや攻守で貢献したFWロベルト・フィルミーノらと並ぶ8点という最高評価を与えています。この大舞台で8点という高評価を勝ち取ったことは、今後に向けての自信にもつながるはずです。日本のサポーターからも『マネやサラーよりも良かったと思うくらい今日の南野は良かった』『南野は運動量が凄い。攻めも守備も全体的に素晴らしかった』『ファンダイクの股を抜くとか誰にもできない事。素直に賛辞を送りたい』などの絶賛コメントが寄せられています」(スポーツライター)
南野擁するザルツブルクは第2節を終えた時点で、グループEでナポリに次ぐ2位に付けており、今後の戦績次第では決勝トーナメントへの進出(6試合を終えて2位以内)も充分手が届く位置にいる。
ヨーロッパに“南野拓実”の名が広く知れ渡る瞬間は徐々に近づいているのかもしれない。
(木村慎吾)