デューク更家も住んでいる!南野拓実が移籍したモナコが外国人に大人気な理由

 英プレミアリーグのリヴァプールから移籍金26億円で日本代表FWの南野拓実を獲得したフランス1部のASモナコ。これまでリーグ優勝8回、今シーズンも3位で終え、来季の欧州チャンピオンズリーグに予選3回戦から出場する名門クラブだ。

 市街地コースを走るF1モナコグランプリの開催地としても有名で、面積は外苑を含めた皇居とほぼ同じ。地中海に面した風光明媚なリゾートタウンとしてセレブに人気だが、その理由はこれだけではない。

 実は、個人の所得税をはじめ、直系親族への相続税、贈与税などが免除。さらに法人税もないに等しい状態のため、モナコに住む外国人は多い。そのため、投資家や実業家だけでなくスポーツ選手にも人気。日本人でも中田英寿や伊達公子、鈴木亜久里といった世界で活躍するアスリートたちが一時期この街に居を構えていた。他にも00年代に一大ブームとなったウォーキングトレーナーのデューク更家も20年前からモナコで暮らしている。

「普通に考えれば選手の所得税も免除対象ですが他のクラブから不満の声が上がり、リーグを主催するリーグ・ド・フットボール・プロフェッショネル(LFP)がフランス国内への納税を要求。ASモナコ側が争う姿勢を見せていましたが、14年に受け入れることで合意しています。そもそも欧州では選手の所得税を支払うのは基本的に所属クラブ。そのため、選手個人にはあまり関係ないはずです」(サッカージャーナリスト)

 ただし、CMや広告などのスポンサー料といった年俸を除く個人収入となれば別。少なくともモナコに住んでいれば、これらの収入の所得税は非課税になるというわけだ。

「南野選手の21-22シーズンの推定年俸は約6億円。モナコでの年俸は現時点では不明ですが、彼クラスの選手であれば他の収入と合わせて10億を超えても不思議ではありません。移籍の最大の目的は出場機会を求めてのことですが、これに加えて魅力的な副産物が付いてくるのも事実。そうした理由から選手の間では移籍先として人気なんです」(同)

 選手にとってもいろんな意味でモチベーションが上がるのは間違いない。次シーズンはカタールW杯もあるため、新天地でエースとして活躍する姿をぜひ見たいものだ。

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