リバプール所属の日本代表FW南野拓実が1月26日、FAカップ4回戦のシュルーズベリー・タウン戦に先発出場を果たすも、英国の著名解説者からは厳しい評価を下されている。
3トップの中央を陣取るセンターフォワード(以下、CF)としてスタメン出場した南野は自らシュートを放つなど、積極的なプレーを幾度か見せたものの、なかなかボールを収めることができず、全体的に精彩を欠く働きぶりだったと言わざるを得ない。
元イングランド代表で現在は解説員として活躍するマーティン・キーオン氏も、南野を9番のポジションで起用したリバプールのユルゲン・クロップ監督の判断について「不思議でしかない。あのポジションにおける最も適任なオプションはFWディヴォック・オリジだと誰でも分かる」と発言。具体的な南野の働きぶりに関しても「テクニックはあるが、CFの役割を担うには体重が足りない。ボールも奪われる場面が多く、連携プレーもできていないしね」と酷評している。
「イングランドのプレミアリーグに参戦し、“裏9番“としての役割を果たす上で、南野の最大の課題はフィジカル面でしょう。かつて中田英寿や香川真司もこの問題に直面しましたが、身長が174センチと同リーグの中では小柄ともいえる南野は、相手DFからのハードなタックルや身体の寄せに耐えられるだけのフィジカルを備えていません。世界のプロリーグの中でもプレミアリーグは圧倒的に選手同士のぶつかり合いが激しく、元ブラジル代表FWロビーニョやアルゼンチン代表FWセルヒオ・アグエロといった名だたるスーパースターたちもイングランドでの挑戦にあたって、筋力の大幅な改善を図りました。南野がシュルーズベリー戦で請け負った9番のポジションでは特に相手選手とぶつかり合う場面が多く、今後は背中で当たり負けすることのない強靭な肉体へと改造していく必要がありそうですね。実際、ドイツのブレーメンに所属する日本代表FW大迫勇也はこのフィジカル能力に長け、ポストプレーの精度が極めて高いことから、大迫に筋トレの方法などを学ぶのも一つの手かもしれません」(スポーツライター)
また、リバプールは3トップの両翼にエジプト代表FWモハメド・サラーとセネガル代表FWサディオ・マネというワールドクラスのウインガーを擁しており、最前線の中央として出場する選手のポストプレーは試合の勝敗に大きな影響を与える重要なミッションでもある。
世界最高のクラブへ入団を果たした南野だが、次なる課題は“マッチョなボディ“への進化を図ることなのかもしれない。
(木村慎吾)