夏になると見返す「茹でないそうめん」の元祖動画で「いつもと違う美味しさ」を味わおう

 猛暑が続くこの時期の定番料理といえば、やはり「そうめん」だろう。特に今年は暑さに加えてコメ不足などもあり、乾麺の売り上げが増加しているという。そうめんの売り上げは天候に左右されがちだが、7月からの厳しい暑さが追い風になり、前年を上回るペースで売り上げを伸ばしている。

 そうめんは、鍋で茹でるだけなのですぐに作れ、暑い日でもさっぱりと食べやすいが、一方で茹でたそうめん同士がくっついたり、ぬめりが気になったりと、失敗に悩んでいる人も少なくない。SNSでは茹で方の裏技として、梅干しや酢を入れる方法が紹介され、閲覧数も急増している。この方法は、梅や酢に含まれるクエン酸の力によって、そうめんのデンプンが溶け出しにくくなり、くっつきにくくコシが出るのだとか。

 そんな裏技が紹介される中、もはや究極の調理法といっていいのが「茹でないそうめん」だろう。数年前からSNSで拡散していることもあり、実践した人も少なくないようだ。

「茹でないそうめんは、もともとは香川県まんのう町にある『田舎そば川原』の店主である川原恵美子さんが運営するYouTubeチャンネルで紹介されたのが始まりとされています。沸騰したたっぷりのお湯でゆがき、そうめんを入れ、お湯が再沸騰したらフタをして火を止めてしまうのがポイント。動画が初めて公開されたのは2021年6月ですが、口コミでウワサが広がり、現在までに780万回以上も再生され、12万超の『いいね』が送られています。この時期にあらためて見返す人も多いようですね」(グルメライター)

 実際、この方法で茹でてみると、箸でそうめんを持ち上げた瞬間から「いつもと違う」と実感。思わず「おおっ!」と声を上げてしまった人もいるのではないか。しかも、時間が経ってもこの状態がキープされるのだ。

「そうめんは製造工程でくっつきや乾燥防止のため、少量の油が使われていますが、あえてゆがかないことでこの油が残り、麺同士がこすれずにコシが出てくっつきにくくなるようです」(前出・ライター)

 今夏はまだまだ食する機会が多いであろうそうめんの裏ワザ的茹で方。未経験の人は1度実践してみてはいかがか。

(ケン高田)

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