バレーボール女子日本代表主将・古賀紗理那が7月9日、パリ五輪終了後に現役を引退することを発表した。自身のインスタグラムで手書きのメッセージを掲載。「パリオリンピックにバレーボール人生の全てを懸けて戦います」と綴っていたが、五輪直前で出場アスリートが引退発表すること自体、日本では極めて異例だ。
「バレーボールでは男子が世界ランク2位までアップし、間違いなくパリ五輪ではメダル獲得有力候補ですが、女子は奇跡を何度も起こさないとメダルに届かないレベル。眞鍋政義監督は五輪メンバーに守備専門のリベロをあえて2人招集。アタッカーの黒後愛をあえて外したのも、相手の攻撃を拾いまくって最後は古賀任せという戦術が軸になるということです。そんな中での大会前の引退発表には驚かされました」(夕刊紙記者)
ただ、パリ五輪終了後の古賀の現役引退は既定路線だった。
「22年12月に男子代表の西田有志と電撃結婚をしましたが、古賀が所属するチームは川崎、西田は大阪ということもあって、パリ五輪出場とメダル奪取を最優先にするため2人は基本的に別居生活という。そんな結婚生活をいつまでも続けてはいられませんからね。胸に秘めていた引退を五輪前に明かすことで、チームに最後のムチを入れたということでしょう」(テレビ局ディレクター)
古賀の引退で頭が痛いのが、日本バレーボール協会(JVA)だ。“ポスト古賀”どころか、攻撃面でコンビを組む選手もパリ五輪までに出てこなかったからである。
「パリで古賀が酷使されるのは間違いありませんが、彼女の後を担う選手を育てなければならない場でもある。これで古賀が途中でオーバーワークでパンクして、メダルからも程遠い結果に終われば目も当てられません」
果たして、五輪前の古賀の引退発表は良い結果を生み出すのか。
(小田龍司)