21年前に製造中止…新紙幣発行から弾かれた「二千円札」のプレミア度

 20年ぶりに刷新された紙幣が7月3日に発行され、この日、各地の銀行には新しい紙幣を手に入れようと、旧紙幣を両替する人が訪れた。

 新紙幣の肖像は一万円札が「資本主義の父」と呼ばれる実業家の渋沢栄一、五千円札は女性の地位向上に貢献した津田梅子、千円札は破傷風の治療を確立した北里柴三郎となっているが、ここで気になるのが新紙幣に切り替わらなかった二千円札の現在だ。

「二千円札は2000年に開催された九州・沖縄サミットを記念して発行され、オモテには首里城の守礼門、ウラには紫式部が印刷されています。ATMや自販機での利用環境が整わなかったことや、日本では『二』のつく紙幣に馴染みがないことから普及せず、03年を最後に製造は中止。ただし沖縄ではよく使われていることは有名です」(夕刊紙記者)

 二千円札の流通量は04年8月には5億枚強だったが、今年5月は約9700万枚。19年4月、菅官房長官(当時)は記者会見で、二千円札が刷新対象から漏れた理由について「流通枚数が少なく、偽造防止の必要性が低いことから、デザイン変更は行わない」と説明している。

 沖縄以外では珍しい2000円札だが、特別な価値はあるのだろうか。

「現在も流通はしているので、普通の二千円札には額面通りの価値しかありません。もちろん他の紙幣と同様に、印刷や裁断にエラーのある『エラー紙幣』や記番号が『ゾロ目』や記番号の最初と最後が『A』の『AA券』など珍しいものにはプレミア価値がつきます」(同)

 現在放送中のNHK大河ドラマ「光る君へ」の主人公は紫式部だが、二千円札が再び脚光を浴びることはないのだろうか。

(鈴木十朗)

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