難病と闘う米倉涼子に2つの難関「劇場版ドクターX」の興収と事務所経営

 女優・米倉涼子の代表作といえば、「私、失敗しないので」の決め台詞で知られるドラマ「ドクターX」シリーズ(テレビ朝日)。その映画版がクランクアップし、年内に公開される見通しだ。大ヒットが期待されるが、6月13日発売の「週刊新潮」が興行収入は厳しいと報じた。

 記事によると、タイトルは「劇場版『ドクターX』the movie」(仮)で、公開は12月頃。キャストは主演の米倉をはじめ、岸辺一徳、内田有紀などドラマでもお馴染みのメンバーが集結した。高視聴率を叩き出した同シリーズだけあり、制作費は5億円弱と大作級。動員150万人、興行収入は20億円が目標だという。ただ、同作は映画の醍醐味の1つである派手なアクションがあるわけではなく、目標の20億円はかなり高いハードルのようだ。

 巨額の制作費をかけただけに、映画の配給、制作会社としても目標の興行収入20億円は達成したいところだ。ちなみに、興行収入とは映画館が得るチケット収入を指す。一般的に興行収入の約50%が、配給収入として映画配給会社や制作会社などに渡る。「ドクターX」の興行収入が仮に10億円と大コケしようものなら、配給収入は5億円。制作費しかカバーできず、大赤字となる。失敗できないのは米倉も同じだ。

「米倉は2020年に大手芸能事務所を離れ、個人事務所を立ち上げました。米倉ほどの大女優でも運営は大変らしく、22年1月放送の『TOKIOカケル2022新春SP』(フジテレビ系)に出演した際、人件費などもかさみ、『赤字どころじゃない月もある』と嘆いていました。健康面では、19年に真っ直ぐ歩けなくなるなどの症状を伴う難病の低髄液圧症候群を患っていることを公表。22年には急性腰椎症、仙腸関節障害でブロードウェイミュージカル『CHICAGO』を降板しています。仕事と健康のストレスは相当なものでしょう。事務所存続のためにも、劇場版『ドクターX』を成功させて〝米倉人気健在〟をアピールしたいところです」(芸能記者)

 劇場版「ドクターX」の興行収入は米倉の分水嶺となりそうだ。

(石田英明)

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