ドジャース・大谷翔平の元通訳・水原一平被告が5月14日(日本時間15日)、大谷の口座から約1700万ドル(約26億4000万円)を盗んだ罪を認め、司法取引に応じたカリフォルニア州ロサンゼルス連邦地裁に出廷した。
水原被告にとっておよそ1カ月ぶりの公式の場に集まった報道陣は、およそ80人強。水原被告が弁護士とともに正面から入ったことで、カメラマンが転倒するなど大混乱が起きた。さらには、裁判所側が報道陣の入廷を拒否。米国は裁判の様子を生中継するケーブルテレビ局もあるお国柄とあって、前代未聞の事態に報道陣は署名を集めて断固抗議したが、水原被告が入廷した隣の部屋が開放され音声のみが公開された。
判事によるおよそ4分の罪状認否に続き、罪を認めるかという問いに水原被告は「無罪です」としたが、これは形式上のもの。本格的な公判は6月14日から始まる予定だ。
今後のネックは、水原被告が盗んだ26億円以上という金額の弁済だ。
「常識で考えて全額返済は不可能。大谷側が預けていた銀行を訴えることはできますが、ネットバンクの暗証番号などを水原被告と一緒に設定していた可能性もあり、逆に銀行側から大谷の管理の甘さを指摘される可能性があります」(夕刊紙記者)
一方、米国では今回のスキャンダルのドラマ化がスタート。アカデミー賞6部門受賞の「ラ・ラ・ランド」を製作した大手プロダクション「ライオンズゲート」が手掛ける本格的なものだ。
「水原被告にはインタビューオファーも殺到しており、ドラマではなくドキュメンタリー(報道)番組の構想もあるそうです」(前出・夕刊紙記者)
ただ、そのドラマや報道番組が当たったとしても、水原被告への報酬は微々たるもの。その報酬も自身の生活費の補填に充てる程度の金額にしかならない。大谷は26億円超について“泣き寝入り”するしか今のところなさそうだ。
(小田龍司)