大相撲伊勢ケ浜部屋が4月8日、五月場所(5月12日~26日・両国国技館)に向けて稽古を再開。転籍した宮城野部屋の力士たちにとって、伊勢ケ浜部屋での初稽古になった。
部屋付きになった宮城野親方(元横綱白鵬)は始動初日とあって、朝8時から稽古場でまわしをつけ4時間半にわたり指導。その後も若い力士たちと対話を重ね、およそ9時間も部屋に残った。
「まわしをつけたのも久しぶり。頑張ります」とコメントした宮城野親方。稽古は報道陣には非公開で行われ、“お目付け役”の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は「45回も優勝しているし、横綱のスキルを力士たちに伝えて欲しい」と、そのヤル気にまずは合格点を与えていた。
今回の宮城野部屋問題では、5期目に入った八角理事長(元横綱北勝海)を筆頭にした執行部による厳罰に「重すぎる。執行部のやり方は不公平」(古参の相撲記者)との声もあるが…。
「そもそも、部屋付き親方がまわし姿で稽古をつけるなんて他の部屋ではありえません。それだけ伊勢ケ浜部屋の稽古は厳しいということですが、宮城野親方があれだけ長時間にわたって熱心に指導する姿もあまり見たことがない。従順すぎるだけに『白鵬の“死んだフリ作戦”』と見る記者も多いんです」(夕刊紙記者)
宮城野親方の熱心な姿はいつまで見られるか。今後の相撲人生はその態度にかかっている。
(小田龍司)