巨人・阿部監督の“バント野球”の犠牲になった大城卓三は打率急降下…「無言の抵抗」の指摘も

 巨人の阿部慎之助監督が開幕からわずか4試合で「有能監督路線」に終わりを告げたともっぱらだ。

 3月2日にバンテリンドームで行われた中日戦では、昨季10勝を挙げた山崎伊織が今季初の先発マウンドにあがり5回まで無失点の好投を見せたが、6回に1点、7回に2点を奪われ同点に追いつかれて降板。11回にサヨナラ負けを喫した。

 打線もかなりチグハグだった。4回には大城卓三が無死一、二塁でスリーバンドを試みるも失敗。大城はさらに11回の無死一塁の場面でもバントの構えを見せたが、結局高めの釣り球で空振り三振となった。

 阿部監督は試合後、記者から「バントで送れなかった」と問われると、「あれが全てだわ。野球の神様が怒ったな、最後な」「本人が一番悔しいだろうから、明日の本人の行動をオレは観察する」とコメント。ただ、自身のバント采配を棚に上げ「野球の神様」のせいにする発言にファンからは「お前が言うな!」と呆れる声が続出しているのだ。

 阿部監督は今季、「5番はバントもできる万能な選手を置きたい」「1番2番が連打したら3番にはバントさせたい。だから3番は門脇(誠)」などと、バントを戦略のカギに掲げていたが、今のところうまく機能していないようだ。

 スポーツライターが語る。

「この日は10回にも一死一塁で佐々木俊輔にスリーバントのサインを送り、結局失敗に終わっています。バント作戦が必ずしも悪いわけではありませんが、三振のリスクが高いスリーバントを1試合に2度も指示するのはいかがなものか。一部のファンからは、失敗した選手の無言の抵抗などと揶揄する声まで上がっています」

 あまりにも阿部監督がバントを連発したため、相手ベンチの立浪和義監督が苦笑する場面も見られた。またバント作戦のキーマンとなっている大城は、すっかり調子が狂ってしまったのか打率は1割8分8厘にまで急降下。阿部監督流の自己犠牲野球、大丈夫か。

(ケン高田)

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