センバツ甲子園「21世紀枠」が4校に!富山の連合チームが注目を集める理由

 無念の中止から1年、今年のセンバツはどうなるのか? 1月13日、日本高野連は第93回センバツ高校野球大会(3月19日〜31日)の運営委員会をリモートで開き、次善策を協議した。コロナ禍による緊急事態宣言が甲子園球場のある兵庫県にも発令され、「本当にできるのか?」という心配の声があがっているが、「21世紀枠」が大きな注目を集めそうだ。

「今さらではありますが、センバツ代表校は前年秋季大会の成績で選ばれます。各地域の優勝校を決めることはできましたが、『秋の日本一』を決める明治神宮大会は中止されています。同大会の優勝校は自動的にセンバツ出場となるので、その『神宮枠1校』をどうするのか、高野連は難題を抱えていました」(学生野球担当記者)

 東京都など1都3県に発令された緊急事態宣言を受け、高野連がセンバツ開催の可否について問われると、発出から一夜明けた8日、「あらゆる状況を想定して準備しています」と各メディアに回答している。具体的には前述の運営委員会で話し合うとし、そこで出てきたのが、「21世紀枠」を3校から最多タイとなる4校に増やすというもの。つまり、「神宮枠1校」を「21世紀枠」の追加で補おうとしている。

「21世紀枠とは別に、全国の9地区でクジ引きをさせ、『プラス1』を割り振る案、何か別の名目で1校を推薦する提案もされました」(関係者)

 やはり21世紀枠の追加のほうが、現実味があるというもの。また、こんな情報も聞かれた。

「北信越地区の『富山北部・水橋』の連合チームが選ばれる可能性が高まってきました。県立高校の再編によってできたチームで、部員数はわずか17名ほど。練習時間が限られながらも、富山県秋季大会でベスト4に進出し、北信越大会にも駒を進めました。21世紀枠に選ばれれば、連合チームとしては史上初の甲子園出場。台風の目となりそうです」(前出・学生野球担当記者)

 その場合、ユニフォームは別々での出場となる。勝利すれば、「校歌も両方を」ということも運営委員会は協議しなければならない。

 センバツ出場32校を決める選考委員会は1月29日に行われる見通しだが、明るく前向きになれるニュースを聞かせてほしいものだ。

(スポーツライター・飯山満)

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