昨年は「闇バイト」が流行語大賞でトップ10入りを果たしている。犯罪の多様化、巧妙化が顕著になっている証左であろう。今年こそ闇社会の活況を許してはいけないのだが‥‥。
昨年、いわゆる「大麻グミ」を食べて健康被害を訴え、救急搬送された事例が多発した。厚生労働省は、大麻グミに含まれていた合成化合物「HHCH」を含む製品の販売停止命令を出し、似た成分を指定薬物に追加していくという。ところが、一件落着とはならない。元ヤクザ組織の幹部Ⅹ氏が言う。
「大麻は煙を吸うよりも、食べた方が長く効くからね。だから需要があるし、グレーゾーンで儲け幅も大きい。危険ドラッグの業者には、グミがダメなら次はって、“いたちごっこ”で似たような成分をポップコーン、クッキー、チョコレートなんかに器用に混ぜ込むパティシエみたいなのがいる。誰もが口にしやすい大麻菓子が今後も出回るだろうよ」
インバウンドの再来で外国人観光客が日本に押し寄せているが、結果、外国人犯罪もさらに増えそうだ。近年は、中国人やベトナム人の関与が顕著だったが‥‥。
「スリランカ人による自動車窃盗が増えているな。日本人に協力者がいて、保証人となって違法に入国させている。都内をはじめ浜松、群馬、埼玉なんかのコミュニティに紛れ込んでるが、グループの実態がつかめないって、警察庁のお偉いさんから情報提供を求められたよ(笑)。警察はスリランカ人とパキスタン人やネパール人の顔立ちの違いを把握しているから、監視カメラに映るスリランカ人の多さにびっくりしているって」(前出・Ⅹ氏)
闇バイトでは日本人の若者が相次いで逮捕されてきたが、その役割を外国人が担うことも多くなりそうだ。
「オレオレ詐欺やアポイント電話詐欺の受け子(現金を直接受け取る役目)を外国人の若いのにやらせるケースが増えてるな。奴らはスーツにネクタイを身につければ日本人だと思われて怪しまれない…と簡単に考えているんだけど、日本語もおぼつかなくてはさすがにバレるわな(笑)。すでに、よく逮捕者が出ているよ。でも、連中には高額の1日5万円の報酬に釣られて、手を染める者が後を絶たないって」(前出・X氏)
身近で突然に意外なことが起こることを「足元から竜が上がる」という。辰年に予想外の犯罪に巻き込まれないよう、この1年、万全の注意を促したい。
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