プーチン「顔面に異変」報道と、近影&上半身露出ナシ「24年カレンダー」の怪

 いよいよ、来年3月に行われる大統領選出馬への意向を固めた、と報じられるロシアのプーチン大統領。御年71になる同氏が5選した場合、健康に問題がなければ、83歳まで大統領を務めることが可能だ。そうした中、モスクワ市内の書店には毎年恒例の「新年プーチン・カレンダー」が店頭に並んだ。実はこのカレンダーに「異変」が生じていると、モスクワ在住のジャーナリストが語る。

「プーチンのカレンダーはネットでの個人販売を含めれば無数に存在するものの、正規の流通品はロシアの新聞社コムソモリスカヤ・プラウダなどが製作した4種類。壁掛け用で、価格はサイズ別に250ルーブル(約400円)~950ルーブル(約1500円)と手頃な価格とあって、毎年発売すれば即完売する人気商品です」

 これまで、プーチン氏のカレンダーと言えば、いわゆる「タフ&マッチョ」が定番。鍛えあげた上半身を見せびらかすように、1月に「寒中沐浴」する上半身裸のカットや、戦闘機や兵器をバックにタフな姿を演出するカットが多かったが、来年のカレンダーからは、ここ数年の定番だった上半身の露出が消えてしまったというのである。

「4種類のカレンダーに使用されている写真は全部で25枚あり、8割はスーツ姿。一部にはアイスホッケーのユニフォームや柔道着姿、肩にハヤブサを乗せたカット等はあるものの、大半は大統領府や国営メディアからの転用だと思われるものばかり。しかも、今回使われている写真の多くはどう見ても50~60代のもの。同氏もさすがに老いが隠せない年齢になり『タフ&マッチョ』を強調するのではなく、スーツ姿で年齢を感じさせない『クールな大統領』へイメージ転換を図っていくつもりなのかもしれません」(同)

 英BBCも、同カレンダーに使用されている写真は大半が2年以上前のもので、つまり、ウクライナ侵略以後に撮影された写真は、1枚も含まれていないとしている。

「国内におけるプーチンの支持率はいまだ80%と圧倒的に高い。ただし、独立系機関の世論調査によれば、70%がウクライナ停戦を支持すると回答したと伝えられますからね。クレムリンとしては、カレンダーから戦争に結びつくイメージを払拭させる狙いがあったのかもしれませんが、突然の路線変更には違和感が否めません」(同)

 違和感と言えば、もう一つ。今月9日にカザフスタンを訪問し、同国のトカエフ大統領と会談した時のプーチン氏の「顔の異変」がSNS上で話題になっているのだ。

「動画を投稿したのはウクライナ内務省顧問のゲラシチェンコ氏で、たしかに映像ではプーチンの頬が美容整形でフィラー(充填剤)を注入された後のように膨らんでいるように見える。さらに、プーチンがトカエフ大統領の名前をうまく発音できなかったことを引き合いに出し、ゲラシチェンコ氏は『敬意が欠けているのか、それとも彼の“新しい頬”が発音に影響を与えているのか?』と痛烈に皮肉っています。プーチンを巡っては、相変わらず重病説、影武者説が囁かれており、加えて今回のカレンダーの異変ですからね。今後もさまざまな憶測が飛び交うことになるでしょう」(同)

 大統領選まであと3カ月強。このままいけば、5選は目の前だ。

(灯倫太郎)

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