【ドラフト直前情報】「即戦力投手のアタリ年」に立浪中日は異色の指名

 貧打解消か? 10月26日のドラフト会議で中日は1位で野手を指名する。今年は“即戦力”と評価される大学生投手のアタリ年。それでも野手指名に行く理由は打線の不甲斐なさに尽きる。ただ、

「好投手が目立ちますが、野手も逸材が揃っています」(在阪球団スタッフ)

 中日のドラフト1位、2位指名は“異色”のものとなりそうだ。

「最下位なので、2巡目はウェーバー制。今年はセ・リーグが先なので一番手で指名できます。中日はその立場を存分に活かした選手選考をしようとしています」(名古屋在住記者)

 年度によって異なるが、2巡目の最初の指名選手のレベルは1位選手と変わらない。「13番目の1位」と言っていい。

 立浪和義監督が希望する1位指名野手は、社会人ENEOSの外野手・度会隆輝。父は元ヤクルト選手の度会博文氏で横浜高校時代からシュアなバッティングに定評があった。

「昨夏の都市対抗でMVPにあたる橋戸賞、打撃賞、若獅子賞を獲得し、『今すぐプロで通用する』と評価されていました。22年の夏時点で23年の1位候補でした」(前出・同)

 全球団が野手ナンバー1と評価していた。だが、今年は即戦力投手が多い。どの球団も力のある投手は欲しいので、野手と投手を天秤にかけて投手優先となる構えである。中日はペナントレースでは最下位でも、投手層は先発、救援ともに厚い。貧打を解消してくれそうな野手を確実に獲る選択をするはずだ。

「明治大学の上田希由翔内野手の評価が上がってきました。長打力の高い左のスラッガーです」(前出・在京球団スタッフ)

 仮に度会の1位指名が重複し、抽選でも失敗した場合、この上田を外れ1位か、13番目の1位である2巡目で指名するのではないか。そういう予想もあった。

「今年は2巡目でも即戦力が残っている可能性が高いです。将来性の大きい高校生投手を2巡目で指名できるアタリ年でもあるんですけどね」(前出・名古屋在住記者)

 中日だけが上位に野手が並びそうな雰囲気だが、果たして…。

(飯山満/スポーツライター)

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