政府の「介護職の賃上げは月6000円が妥当」に批判殺到!「桁がひとつ違う」「介護崩壊が起きる」

 政府が月内に取りまとめる経済対策で、介護職らの報酬を月6000円引き上げる案が盛り込まれる見通しとなっている。10月19日には武見敬三厚生労働相も賃上げ額は「6000円程度が妥当」との考えを示したが、ネット上では《桁をひとつ間違えている》と怒りの声が殺到している。

「介護報酬は国が定める公定価格で3年ごとに改定されます。来年度は改定の年となっており、その増減が注目されていました。一方で、厚労省が発表した需要推計によると、2025年度には介護人材の需要見込み253万人に対して介護人材の供給見込みは215万人と、38万人程度の人材不足に陥るとしています。これではやがて『介護業界の崩壊』が起きかねないと指摘されているのです。しかし、今年の春闘では全体の賃上げ率が3.6%だったのに対して、介護職の賃上げ率は1.4%にとどまっている。他業種への人材流出も起きていることから人材不足はより深刻になるとみられています」(社会部記者)

 こうした状況を受けて政府は介護職の賃上げを経済対策に盛り込む方針を決めたが、武見厚労相は「本当のことを言えばもっと多いに越したことはない」とした上で6000円程度が賃上げの妥当な線になってくるとの見解を示したのだった。ただ、今後も「通常の労働者の平均賃金と同等になるように努力し続ける」とも述べている。

「9月27日に国税庁が発表した『令和4年分民間給与実態統計調査結果』によると、給与所得者の平均年収は458万円となっています。しかし、厚労省の『令和4年賃金構造基本統計調査』によると、介護職の平均年収は約363万円と100万円近い差があるのです。6000円の賃上げに批判が殺到したのも無理もないと思われます」(フリージャーナリスト)

 このままでは、将来の介護人材の需要を確保することはとうてい不可能と言わざるを得ない状況なのである。

(小林洋三)

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