「働けるのに働かない」玉川徹氏の持論に専業主婦から大ブーイング

 岸田政権が「賃上げ」を提唱するも、パートタイム労働者にとって頭の痛い問題が「年収の壁」だ。パートで働く主婦(主夫)の年収が一定額を超えると、社会保険料や所得税を支払うことになり、結果的に手取り収入が減ってしまう現象を指す。
 
 2月15日放送のテレビ朝日系情報番組「羽鳥慎一 モーニングショー」ではこの問題を取り上げ、コメンテーターの間で議論が交わされた。「年収の壁」の解消に向けて、「社会保険料の免除」「穴埋め給付」といった救済策が与党議員から提案されているが、シングルマザー世帯や独身者は対象外となることから、新たな不公平につながると危惧されている。
 
 番組コメンテーターの玉川徹氏は、「僕、家族今いないので」と切りだし、家族手当が支給されていないことがすでに不公平、と持論を展開。「この(配偶者控除)制度は夫が働いて、妻が働かないっていうふうな家族の形を前提として、そういうふうな家族を優遇するための制度ですよね」と家族観の変化に言及。かつては、夫と妻、子供2人というのが“標準世帯”だったが、現在は単身世帯のほうが多くなっていると説明し、「国はどういうつもりで、いまだに標準家庭を優遇しているのか、僕にはわかりませんけども、優遇すべき時代ではない」と述べた。
 
 さらに玉川氏のボヤキ節は止まらない。

「単身者から、独身者からすると、やっぱり変だなと思うのは結婚して、たとえば妻が働いてないっていうのはその家の自由ですよね。それ選んでやってるわけですよね。働こうとすれば働ける人いるのに、わざわざ働かないでいるわけでしょ? そこに対して、こちらは手当もらえてないって…。今までずっともらってないですよ」

 これを聞いたジャーナリストの浜田敬子氏は「玉川さんが言う、標準家庭をベースにしてきたのはなぜかって言うと、子育てに関する公的な支援が少ないんですよ」と反論。「子供は家で育てるべきだっていうことを押しつけられてたら働けないですよね。なのでどちらか、男性か女性が子育てせざるを得なかった。だからこれを変えていくんであれば、保育園の充実とかはセットだと思います」と子育て施策の充実を訴えた。

 今回の玉川氏の意見には《まさに正論。全員公平に税を納めるべき》《主婦ばかり優遇されているのは不思議》といった賛同の声が寄せられたが、専業主婦と見られるSNSユーザーからは《主婦はわざわざ働かないって…そんなこと言っていいのか?》《働きたくても働けない専業主婦はいくらでもいる》《主婦を怠け者みたいに言うのはやめてくれ》《転勤族の妻はどこの会社も門前払いですよ》と大ブーイングが寄せられている。

 浜田氏がバッサリと否定したことで溜飲を下げた視聴者は少なくなかったようだ。

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