故ジャニー喜多川氏の性加害問題をめぐり、ジャニーズ事務所が10月2日に都内で開いた記者会見で特定の記者を指名しない「NGリスト」があったと、10月4日放送の「ニュース7」（NHK）が報じた。
報道によると、事務所から会見の運用を任されていたコンサルティング会社が複数の記者やジャーナリストの名前と写真を載せた「NGリスト」を作成し、質問の指名をしないようにしたという。リストに掲載された記者らが全員指名されなかったかは不明だが、会見ではたしかに何度挙手しても指名されなかった記者がいた。
NHK報道に対し、ジャニーズ事務所は10月5日公開のHPで、会見の前々日に当該コンサル会社と打ち合わせをしたことを明かした。その際、コンサル会社が持参したメディアのリストにNGという文字があり、井ノ原快彦が「これどういう意味ですか？絶対に当てないとダメですよ」と言い、コンサル社は「では当てるようにします」と答えたという。事務所は「NGリスト」について「弊社の関係者は誰も作成に関与しておりませんし、指名をしない記者を決める等も全く行っておりません」と否定した。
10月5日に放送された「THE TIME,」（TBS系）に出演した総合司会を務める同局・安住紳一郎アナウンサーは、「NGリスト」の件について「NGリストを作ったとされる今回のこのPR（コンサル）会社、独断であったとするならば、危機管理を請け負ったにも関わらず、逆に出直そうとしているジャニーズ事務所の足を大きく引っ張ったことは間違いなさそうです」とコメントした。
会見では「1社1問」のルールが設けられ、質問に制限があることも非難されていたが、どう対応するのが得策だったのだろうか。
「実業家の堀江貴文氏は、不貞騒動を起こした女優の広末涼子の元夫であるアーティストのキャンドル・ジュン氏が2023年6月に開いた記者会見を大絶賛しています。質疑応答で報道陣の質問者が壇上に上がり、ジュン氏と対面式で行う異例のスタイルでした。堀江氏はYouTubeチャンネルで報道陣が多ければ『大船に乗った気持ち』で強気な質問もできるが、質問者が壇上に上がると『とたんに記者の人も弱ってしまう』と分析し、『これは〝使えるな〟と思いました。僕も次、なにか大炎上して記者会見をしなければいけない事態になったときは〝キャンドル・ジュン方式〟で記者会見をやろうかなと思っています』と語っていました。時間の関係で質問者に限りはありますが、キャンドル・ジュン方式でやれば、記者はスポットを浴びて質問に慎重になり、また更問いができることから曖昧さがなくなり、また違った展開になったのではないでしょうか」（週刊誌記者）
会見での冷静な対応で株を上げた井ノ原と、NG記者のサシの対決も見てみたいものだ。
（石田英明）
