マジック点灯目前!岡田阪神と立浪竜の差は「チーム打率1厘だけ」という摩訶不思議

 この差は何なのか? 8月11日、岡田阪神は試合終盤に同点の均衡を破って勝利し、立浪竜は「あと1本」が出ずに引き分けた。これが首位チームと最下位チームの実力差か。

「まだ流動的ですが、最短で8月15日に阪神にマジックナンバーが点灯する可能性が出てきました」(スポーツ紙記者)

 阪神と中日の打撃成績を見ると、表面的には大きな違いは見られない。しかし“中身”は雲泥の差だという。

 11日のナイトゲームを終了した時点でのチーム打率は阪神.244に対し中日は.243。総本塁打は阪神53で中日46。長打率も阪神.345、中日.334と大きく変わらない。ところが出塁率になると阪神.320、中日.291となり、総得点に至っては阪神に100点近く水をあけられているのだ。

 チーム打率1厘差が両チームのゲーム差22.5を作ったのだろうか。

「阪神は救援投手陣が豊富で、中日には鉄壁のクローザー、ロドリゲスがいます。両軍の本拠地、甲子園とバンテリンドームはともに球場が広く、無駄な失点を与えたくないという監督の考え方も近いんですが…」(前出・スポーツ紙記者)

 11日の勝利で阪神は60勝一番乗りとなった。しかしゲーム内容は、5回の攻撃が終了した時点で残塁「11」。負けてもおかしくない雰囲気だった。そのムードを打ち破ったのが代打・糸原健斗のひと振りだったが、「代打の準備はしっかりできていた」(在阪記者)という。

 つまり、ベンチスタートの選手も自身の役どころが分かっていて、試合の流れを見ながら、出番を待っているというわけだ。

 そして岡田監督のほうも、準備している選手のモチベーションがピークになったときに代打コールするから好結果につながりやすいというのだ。

「中日のベンチでも、代打の準備を始めながら監督をチラ見する選手はいるんですがね…」(球界関係者)

 チーム打率1厘差でゲーム差22.5は、監督と選手の距離感の差でもあるのだろうか。

(飯山満/スポーツライター)

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