屋外サウナ施設では死亡事故も…心臓リスクを軽減する方法とは?

 最近は「サ活」や「ととのう」といった専門用語が世間でも広く知られるようになったサウナ。コロナ禍が明けて各地の施設は愛好家たちで再び賑わうようになったが、その裏では命に関わるようなトラブルも。実際、6月10日には栃木県日光市のサウナ施設で25歳の男性が亡くなっている。

 この施設は屋外に樽型の「バレルサウナ」が並び、隣接する地下水の湧き出る池を水風呂代わりに使用できることで有名な施設。周囲を山に囲まれ、野趣あふれる雰囲気で〝サウナーの聖地〟として知られている。だが、事故があった池の水深は人の背丈より深く、目撃証言によれば、男性は飛び込んだ後に溺れてしまったようだ。

「日本にはあまりないですが、海や池、川を水風呂代わりに使うサウナ施設は海外にはよくあり、今回と似たような事故も多数起きています」(サウナ・スパ健康アドバイザー)

 また、サウナ後の水風呂は得も言われぬ爽快感が味わえる反面、身体にとってはかなりの負担。都内の循環器クリニックの院長は次のように警鐘を鳴らす。

「血管の急激な拡大・収縮によるヒートショックを起こしやすく、心筋梗塞や脳梗塞、大動脈解離などで最悪の場合、命を落とすことがあります。そもそも一般的なドライサウナと水風呂の温度差は約80度。身体に水をかけるだけでも十分ですし、浸かりたい場合も入る前にこれをするべき。それだけでもリスクは大きく軽減されます」

 ただし、飲酒後はもちろんのこと、高血圧や心疾患のある人は、サウナの利用自体を控えたほうがいいとか。そうでない人に比べてヒートショックのリスクが高いという。

「持病のある人は、主治医にサウナに入っても大丈夫か確認したほうがいいです。健康な若い方でも不整脈で失神する場合があるため、我慢して長時間サウナや水風呂に入り続けるのは控えましょう」(前出・クリニック院長)

 実は、自身のサ活が危険だったなんて可能性もある。この機会にしっかり確認しておいたほうがよさそうだ。

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