佐藤治彦「儲かるマネー駆け込み寺」金利がスゴいオススメ地銀はここだ!

 毎日お疲れさまです。02年の5月に69歳で亡くなった私の母親は、子供たちを本当に苦労して育ててくれた。好きな習いごとや塾、大学の学費もすべて出してくれた。贅沢はしてなくても、私自身は、ひもじい思いをしたことはない。

 しかし母親は、新しい洋服を買うことも、どこかに旅行することも、贅沢なことを何もしないまま逝ってしまった。亡くなる半年前に「治彦、お金がないってのは嫌なもんだね」と若く楽しい時期に、楽しい思いをするためのお金がまったくなかったことを思い出したのだろう。そうつぶやいた。毎年この時期になると、死んだ母親のことを思い出してしまう。

 時々、著書などにサインを求められることがある。その時にちょっとした言葉を書いている。「お金がなくては生きていけない。お金があるだけでは幸せになれない」というものだ。

 金は生きていくのになくてはならないものだが、金が山ほどあり贅沢に使ってもいるのに、決して幸せそうでない人も数多くいる。皆さんの周りにもそんな人がいるだろう。ああは、なりたくないって思うよね。

 さて、老後の生活費、教育費、あるいはマイホームの頭金かもしれない。毎日の生活を倹約してためたお金を、家に置いておくよりは安全だとばかりに銀行などに預けても、その利息が低すぎてうんざりする。これだけ物価が上がれば、事実上の目減り状態だ。

 だから持っているお金はしっかり守りたい。日本にはたくさんの金融機関があり、それぞれ条件が異なる。今回はオススメの銀行を紹介したい。

 その1つが四国の愛媛銀行だ。正確には、愛媛銀行のインターネット取引の四国八十八カ所支店だ。四国を代表する地方銀行で、国が制定した預金保険機構に入っている。だから普通預金や定期預金は元本と、その利息1000万円までは保証されている。

 インターネット取引なので、全国どこからでも口座を作ることができる。私も口座を持っているのだが、四国八十八カ所支店に口座を持つ人限定の「100万円限定だんだん定期預金」という1年定期がある。この金利がいい。今年12月25日までに預け入れた場合の金利は年0.25%だ。

 だんだんとは「ありがとう」という意味の方言で、もう少し預けたいという人には「だんだん特別金利プラン」もある。2年、もしくは3年の定期預金で、300万円以上、1000万円以下までの預け入れで金利は年0.22%。皆さんが預けている金融機関の金利と比べてみてほしい。

 また、他県に住んでいる人はお金の出し入れはどうするんだという人もいるだろう。ちなみに満期のあとでお金を引き出す時は、この支店で口座を持っている場合、そのキャッシュカードでゆうちょ銀行のATMなら平日の8時45分から午後6時まで月に4回まで引き出し手数料が無料。

 この他にもセブンイレブンのセブン銀行、ローソンのローソン銀行、ファミリーマートやスーパーにあるイーネットのATMからも月4回まで引き出し手数料が無料だ。

 もっといい金利はないのか?と言われて思い出したのが、5月末日までの預け入れが必要だが、山陰合同銀行の「ごうぎん ガイナーレ鳥取 応援定期預金2023」も注目である。

 こちらはJ3のガイナーレ鳥取の成績に合わせたプレミアム金利が適用されるキャンペーンで、優勝すると1年ものの定期預金の金利が、なんと年1.2%になるのだ。そればかりか2位でも1%、3位が0.3%、4位と5位が0.2%、6位から9位までが0.15%となる。近くの人は山陰合同銀行の窓口で申し込めるし、地方の人はネットで申し込みが可能。ちなみに、ガイナーレ鳥取の順位は4月28日時点で9位。スポーツを地域の企業が応援するのはいいことだよね。

佐藤治彦(さとう・はるひこ)経済評論家。テレビやラジオでコメンテーターとしても活躍中。著書「素人はボロ儲けを狙うのはおやめなさい 安心・安全・確実な投資の教科書」(扶桑社)ほか多数。

マネー