江川卓、選手の契約満足度とチーム順位の相関関係に着目「ウラが見えないので…」

 巨人が4年振り1位に返り咲いた。順位ではなく、4月27日に日本プロ野球選手会が発表した支配下登録選手の「23年度年俸調査結果」のことだ。

「セ・リーグのトップは巨人で平均6807万円。次いでヤクルト、DeNA、阪神、広島、中日の順となりました。一方、『契約更改の満足度アンケート』も発表されており、こちらは阪神が1位に。これは、5段階評価の上位2つ『大きく満足』『満足』を選んだ合計ポイントを集計したものですが、セ・リーグでは次いでヤクルト、広島、巨人、中日、DeNAの順に並んでいます。一番年俸をもらっているはずの巨人が、満足度では4位というのは興味深いところです」(スポーツライター)

 5月10日時点のセ・リーグの順位は、1位DeNA、2位阪神、3位広島、4位ヤクルト、5位巨人、6位中日。DeNAの例外はあるものの、満足度と順位がなんとなく比例していることに気づく。

 この話題を自身のYouTubeチャンネル〈江川卓のたかされ【江川卓 公式チャンネル】〉で取り上げたのが、野球解説者の江川卓氏(5月7日)。巨人の年俸と満足度が一致していないことについて、

「考えられるのは、FAとかトレードで、年俸の高い選手を獲得してきて、若手とか生え抜きの選手が、なかなか試合出場のチャンスがつかめないとか、外部からの選手にポジションを奪われてしまうというところもあるのではないか」

 と推論するタッフに、江川氏は、

「まあ、そうでしょうね。これ無記名だったらそうでしょうね。(中略)試合に出ようとしているときにFAで来てしまう球団なので、それはあるでしょうね」

 と同意する。なぜ満足度の低い球団があるかについては、

「それは、裏が見えないんでね…」

 と口を濁した。ただし、宿舎や移動、食事を含め、江川氏の時代と比べて今のプロ野球選手の待遇は格段に良くなっているという。

「お金」か「やりがい」か。選手の「やりがい」が順位に直結するのであれば、球団は今回のデータをより真剣に生かした方がいいのではないか。

(所ひで/ユーチューブライター)

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