全球団のスコアラーが終結する!? 一軍の練習に帯同しているDeNAの大物外国人投手トレバー・バウアーが26日、ブルペン投球を行なった。ブルペン練習は非公開だったが、その後に三浦大輔監督が取材に応じ、5月4日広島戦での“日本デビュー”を匂わせた。
「バウアーが二軍戦に初登板したのが16日。次が22日の楽天二軍戦でした。28日のロッテ二軍戦に先発することも発表されていました。『中5日』の間隔で投げています」(ベテラン記者)
5月4日の広島戦が一軍デビューと予測される根拠は、その「中5日の等間隔」で調整してきたこと。そして、「3回くらいファームで調整してから」という入団会見時にバウアー自身もコメントしていたからだ。
2020年MLBア・リーグのサイ・ヤング賞投手が、NPB公式戦のマウンドに上がる−−。楽しみな一戦となりそうだが、対戦相手の広島をはじめ、セ・リーグ各球団のスコアラーは早急に対策を講じなければならない。
「16日の西武二軍、22日の楽天二軍との試合を見る限り、全く手が出ないということはないと思います。でも、失投が少ない。NPBのエース級の先発投手と比較しても、失投と呼べる投球は半分以下」(在京球団スタッフ)
2020年のMLBデータを見る限り、バウアーも“完全無欠”ではなかったようだ。パドレスのマニー・マチャドやホワイトソックスのヨアン・モンカダを苦手としており、とくにマチャドには17打数10安打、打率5割8分8厘、4本塁打と”カモ”にされていた。
マチャドの打撃スタイルにバウアー攻略のヒントがありそうだが、こちらも20年にシルバースラッガー賞受賞、22年MVP次点というMLBを代表する強打者である。両者の対戦はハイレベルで繰り広げられたものだった。
「広島は足を絡めて、バウアーがどんな反応を示すのか、テストしてくるかもしれません。16日は4イニング、22日は5イニングで降板したので、スタミナ面に不安があるのかもしれません。出来るだけ多くのボールを放らせて、球速が落ちてきたところを…」(同前)
現段階では、持久戦は仮の作戦。バウアーとの対戦は「NPBスコアラー」の眼力が問われる試合となりそうだ。
(飯山満/スポーツライター)