大手回転寿司チェーンが悪質客の迷惑行為により、大打撃を受けている。
「はま寿司」では他人の寿司を一貫だけ食べる動画やレーンを流れる寿司にワサビを乗せる動画が、「くら寿司」では一度取った寿司を再びレーンに戻す動画が、「スシロー」では寿司ネタに唾液を付けたり、湯呑みや醤油のボトルを舐め回す動画が立て続けに拡散。
「スシロー」のナメナメ騒動に関しては、当事者と保護者から謝罪があったことを「スシロー」の運営会社が明らかにしたものの、1月31日の同社の株価は大幅に下落。一時、時価総額が約170億円減とも報じられており、甚大な被害が出ていることもあり、警察に出した被害届は取り下げない方針とのことだ。
また、こういった騒ぎを面白がる層も一定数いるようで、回転寿司チェーンに限らず、うどん屋やゲームセンターなどでも迷惑行為をする動画が次々と発掘されて、拡散されるといった事態に発展。
SNSには迷惑行為の新作動画がアップされ続けているわけだが、そんな中、お笑いコンビ「ココリコ」の田中直樹が、回転寿司店でレールから寿司を取る際、皿を取らずに直接寿司だけを取るという破天荒な食べ方を見せ、その光景を目の当たりにした店員が顔を引きつらせるという動画が拡散され、話題となっている。
「こちらの動画はバラエティ番組『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』(日本テレビ系)の企画『密着田中直樹』の映像で、同企画は田中の日常にカメラが密着するという内容です。ただ、素の田中に密着するだけでは面白くありませんから、田中はあえて極悪キャラになりきり、八百屋の店先に並べてあるスイカを割ったり、パチンコ屋の駐輪場に停めてある自転車を蹴り倒したりする破天荒な行動で、普段の真面目な田中とのギャップを楽しめる人気企画でした。もちろん、今回、拡散されている回転寿司の非常識行為も含めて番組の演出であり、企画の最後には『田中の追跡VTRはフィクションであり、VTRの中で田中が使用した物、田中が接した人物はすべて劇用に用意されたものです』との補足テロップも出ています」(エンタメ誌ライター)
放送倫理が厳しくなったためか、現在は同企画は封印されており、今回拡散されている動画も2012年に放送されたものだが、回転寿司での迷惑行為が社会問題になっているタイミングとあって、掘り返されてしまったようだ。
「SNSでは『田中も回転寿司でやらかしていた』など、勘違いを誘うような文面で拡散するツイートも見受けられますが、さすがに大方の人は番組の企画と理解しています。ただ、『このようなことを放送するから中学生が真似をする』『子供の教育にどのような影響が出るのか。全く考慮していない』などの否定的な意見も見られ、しっかり田中にも飛び火しています」(前出・エンタメ誌ライター)
まさか10年以上前に番組で見せた言動で叩かれてしまうとは、田中も思ってもいなかっただろう。
(権田力也)