新生・森保ジャパンの「世代交代」はどうなる? お役御免選手と新戦力

 2023年、日本サッカーの注目はやはり新生森保ジャパン。注目は初陣となる3月の国際Aマッチデー(23日・国立、28日・ヨドコウ桜)で、どんなメンバーが選ばれるか。

 カタールW杯メンバーのボランチから前は若い選手が揃っていて大きく変わることはないだろうが、最終ラインとGKは世代交代が必要だ。長友佑都、吉田麻也は代表引退を示唆したようだが、そのほかにも32歳の酒井宏樹、31歳でカタールのアル・ラーヤンに移籍した谷口彰悟も4年後を考えればお役御免といったところだ。

 GKも39歳の川島永嗣が代表引退を表明。権田修一も3月で34歳。W杯に出場した国のGKを見渡せば、身長190㎝以上は当たり前。そういうことを考えればシュミット・ダニエル(197㎝)を中心に、東京五輪代表の谷晃生(190㎝)やパリ五輪世代の鈴木彩艶(190㎝)に期待するべきだ。

 ボランチから前では年齢的に柴崎岳が外れるが、ほかの選手も安泰というわけではない。2018年に森保ジャパンが誕生したときも、その前から半分ぐらいメンバーが入れ替わった。森保監督が課題として挙げている攻撃力を考えれば、4年後に向けて新戦力が選ばれる可能性は十分ある。

 もうひとつ注目したのはマッチメイク。今年の強化試合は3月、6月、10月に国内で計6試合組まれ、9月には海外遠征で2試合組まれる予定だ。すでに3月の強化試合の相手に、ブラジル代表、W杯優勝国のアルゼンチン、同ベスト4のモロッコなどの名前を挙げるメディアもあるが、国内で行われる6試合すべてに強豪国を呼ぶのは簡単なことではない。

 なぜなら、欧州は今年の国際AマッチデーにEURO(ヨーロッパ選手権)予選の試合が組まれているだけに、欧州の強豪国を呼ぶのは不可能に近い。それでも9月の海外遠征先を欧州にして、EUROの予選が免除されている開催国のドイツと対戦できれば面白い。

 11月の国際Aマッチデーからは、2026年北米W杯アジア2次予選がスタートし、2次予選を突破すれば最終予選と、W杯出場を決めるまで強豪国と強化試合を組むことは難しくなる。だからこそ、今年1年間でどれだけ強豪国と強化試合を組めるか。W杯ベスト8を目指す日本サッカー協会の腕の見せどころだ。

(渡辺達也)
1957年生まれ。カテゴリーを問わず幅広く取材を行い、過去6回のワールドカップを取材。そのほか、ワールドカップアジア予選、アジアカップなど数多くの大会を取材してきた。

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