浦和レッズが「4年半で4度目」の監督交代!コロコロすげ替えられる理由とは

 サッカーJ1浦和が8月27日、ペアマティアス・へグモ監督の解任を発表した。今季リーグ戦では13位と低迷しているが、残り試合はあと12しかない状況にも関わらず、あえて監督交代に踏み切った。

 クラブは「現時点でのチーム完成度は後れをとっている」(堀之内聖スポーツダイレクター)とのコメントを発表したが、浦和はこの4年半で4度も監督交代を行っている。なぜ、そんなコロコロ替えられるのか――それは弱くても根強い人気があることが理由の一つだ。

 浦和はコロナ禍明けの2023年度事業収入がクラブ史上初となる年間100億円を突破した。

「シーズンチケットの保有者が常に2万人を超えています。弱くなってもこれが落ち込まない。それも長年購入しているファンがほとんどです」(夕刊紙記者)

 笑えるのが次期監督だ。昨季まで指揮していたマチェイ・スコルジャ氏が出戻り復帰する。

「前回、スコルジャ氏の招聘に奔走したのが、4月に就任した堀之内SDです。へグモ監督は西野努・前テクニカルダイレクターが連れてきた人。そんな監督人事が繰り返されています」(前出・夕刊紙記者)

 浦和は今後も監督交代を続けられる余裕がある。来年6月に米国で開催されるクラブ世界一を決める「クラブW杯」への出場が決まっている。欧州代表はレアル・マドリードを筆頭にユベントスやマンチェスター・シティも出場するガチンコ大会で、浦和はアジア代表で出場する。驚くのは出場クラブへのギャランティーで、出場するだけで、大会を主催する国際サッカー連盟(FIFA)から日本円にして50億円以上が支給される。

 浦和にとっては今後も監督交代する潤沢な資金を手に入れたというわけだ。だからこそ浦和は残り試合12試合にもかかわらず監督交代に踏み切った。今回のへグモ監督も「解任」という形なので、浦和が同監督に契約期間内の「違約金」を支払うことになる。

(小田龍司)

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