8大会連続のW杯出場を目指すサッカー日本代表のアジア最終予選が、中国戦(9月5日・埼玉スタジアム)を皮切りにいよよいよ開幕する。
注目は何と言ってもこの予選に向け緊急入閣をした元日本代表主将の長谷部誠コーチだ。腰痛から代表復帰した三笘薫よりもその存在感は上。千葉県内での合宿時は「現役の時よりもかっこいいんじゃないですか?」とDF長友佑都が改めて惚れ直す場面もあった。
「長谷部コーチの入閣を巡っては所属するドイツのフランクフルトから、代表期間中であれば日本サッカー協会(JFA)とコーチ契約をしても構わないという許可が下りた。この最終予選に何とか間に合った人事だったわけですが、役割はまだ煮詰められていない部分もある。状況を見ながらという感じですね」(JFA関係者)
最初のハードルとなる中国戦だが、日本代表はアジア最終予選の開幕戦を2大会連続で落としている。
「それも、ともにホームでの負け。これで18年W杯の予選ではハリルホジッチ監督が最終的に解任。前回の森保一監督も解任直前まで追い込まれましたからね」(サッカー担当記者)
そんな中、森保監督がJFAに直接交渉したという長谷部コーチの就任は最終予選開幕戦で是が非でも勝ちたいという意味合いも込められているわけだが、その役割と同時にはっきりとしていない部分がある。
「中国戦でのベンチ入りの件です。長谷部コーチのベンチ入りは普通に考えれば当確と言っていいのですが、これが簡単には決められない。これまで入っていたコーチが外れることになりますからね」(夕刊紙記者)
JFA関係者も「長谷部がベンチに入るかどうか、それは今話せない」と神妙な表情だった。支持率抜群の長谷部コーチなのだが、一つ間違えれば森保ジャパンの“火種”になりかねないのだ。
(小田龍司)