新型コロナの感染拡大による延期があったものの、10月11日からようやくスタートした「全国旅行支援」。
20年に実施された「Go Toトラベル」を上回る反響で、初日には大手旅行サイトがつながりにくくなるアクセス障害が発生したほどだ。ところが、さらに深刻なトラブルも多数報告されている。「支援割」に先立って予約した件に関しては「割引適用」になると伝えられていたにも関わらず、これが対象外となってしまうケースが発生したのである。
実は、支援割での宿泊や、地域クーポンの付与を受けるには、フロントで従業員に3回以上のワクチン接種証明書、または陰性証明書(セルフ検査キットの結果の提示は、現時点ではNG)の提示が必要なのである。
ネット上には、《ホテルに着いてからワクチン接種証明を忘れたことに気付く》《ワクチン接種証明忘れたから余分に金取られた》などといった投稿が数多く見られた。
「旅行サイトから予約して証明書の提示がない場合、いったんキャンセルという扱いになり、ホテルの正規料金での宿泊となります。しかも、旅行サイトの場合は併用可能な独自の割引で実質半額やそれ以下になっているケースもあるため、そうなると差額分は支援割の上限を超えてしまうこともあります」(旅行ライター)
国が決めたルールのため、現地でいくら交渉しようとしても、ホテル側の裁量でどうにかなる話でもない。かといって宿泊自体を中止しようとすれば、当日なのでキャンセル料は100%で1円も戻ってこない。どうにも納得できない利用客もいたはずだ。
「ただし、マイナンバーカードを持っていればワクチン接種情報が紐づけられています。接種証明アプリをダウンロードし、案内に従ってカードを読み込んで登録手続きを進めると証明書がすぐに発行されます」(前出・旅行ライター)
とはいえ、この方法はワクチン未接種者には使えない。やはり事前にしっかり準備しておかなければならないようだ。