巨人以外に3球団が1位指名で大波乱!? ドラフト「高松商・浅野」の争奪戦がおもしろい

 巨人が超高校級スラッガー、高松商・浅野翔吾の入札を公表したのを皮切りに、他球団も1位入札の選手名を続々と発表した。10月14日時点で1位指名を公表しているのは、巨人、ソフトバンク、日本ハム、西武、広島、オリックスの6球団だ。しかし、今のところ浅野を重複指名し、巨人に「宣戦布告」した球団はない。

「広島も右のスラッガーを探していると聞いていたのですが、苫小牧中央高の投手・斉藤優汰でした。次世代のエース候補を確実に獲得するために指名するようです。今年はハイレベルというより、時間をかけて育てていくタイプが多い」(スポーツ紙記者)

 今年は社会人、大学生においても「3位で指名する選手を1位で獲る年」といわれる。「1位と外れ1位の差が大きい」と話すスカウトもいる。となると、今年は例年以上に抽選によって1位を外すリスクを避けたいと考える球団が多いようだ。だが、その抽選を辞さず、あえて「浅野強奪」を狙う球団もあるという。

「岡田彰布・新阪神監督が『右打ちの外野手がいれば』というチーム構想を語ったことで、阪神の『浅野入札』が予想されているんです。岡田新監督は、以前から浅野を高く評価していましたからね。ドラフト会議が『初仕事』となる岡田監督が大物を狙いに行っても不思議ではありません。しかし、浅野を狙っているのは阪神だけではないのです。ヤクルトも食指を伸ばしているという噂です。ヤクルトは近年、ポジション別の年齢表のようななものを作り、それを重要視しています。『十代の外野手がいない』と意味シンな発言をする関係者もいますね」(球界関係者)

 ヤクルトの最年少外野手は濱田太貴の22歳。他の外野手の塩見泰隆、山崎晃太朗は29歳だ。「ベテラン・青木宣親が元気なうちに若い外野手を」と考えたとしても、決しておかしくはない。

「打線強化を狙う中日も迷っています。最終判断は立浪監督が下すようですが、可能性は低くない」(地元メディア記者)

 仮に阪神、ヤクルト、中日も「浅野入札」を決めた場合、抽選クジをひく順番は下位チームからとなり、中日→巨人→阪神→ヤクルトとなる。「残り物には福がある」ではないが、1989年のドラフト会議では、最後にクジをひいた近鉄が野茂英雄を引き当ている。

 ドラフト会議は10月20日に行われる。果たして浅野はどの球団に…。

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