ツイッターに「編集機能」ついに導入も懸念される「悪用手口」とは

 米Twitter社は、かねてよりテストしていた“ツイートの編集機能”を月額制サービス「Twitter Blue」として近日中にも導入すると発表した(日本での導入時期は未定)。多くの人が待ち望んでいた機能がついに実装されることになるが、この機能によりツイートが悪用される可能性を懸念する声もある。

「Twitter社はこれまで『編集ボタンは必要ありません。自分自身を許せばいいのです』とつぶやくなど、編集機能の導入に対して否定的な考えを示していました。しかし、FacebookやInstagramなど他のSNSがすでに編集機能を提供しており、同社の買収を試みたイーロン・マスク氏が『Twitterに編集ボタンが欲しい?』とアンケートを実施したところ、44万票中の73%が『YES』と回答。そうした影響もあってか、今年4月にはTwitter社が編集機能のテストを進めていることを明らかにしていたのです」(ITライター)

 今回導入が決まった編集機能は、ツイート公開後30分以内に“数回だけ”投稿した文言を編集したり、タグを追加したりすることが可能で、編集済みの投稿には編集を施したことが分かるアイコンや編集時刻が表示される。また、投稿をクリックすると編集履歴が表示され、どのような編集を行っているかを確認することもできるという。

「ちょっとした誤字脱字や間違った認識で投稿してしまった内容を修正したいと思う人には役に立つ機能になるでしょう。しかし、例えば、あるツイートが大きな話題になって多くの『いいね!』やリツイートがされたとして、その内容がまったく違うものに修正された場合、修正された内容に多くの人が賛同しているような印象操作をすることも可能で、政治的主張に悪用されたり、デマを拡散してしまう危険性もあるのです。今回導入される編集機能では、編集履歴が確認できるとのことですが、多くの人はそこまで確認せずに拡散させてしまう可能性も高いですからね…」(同)
 
 まずは有料版で様子を見てということになるのだろうが、ツイートの悪用対策は厳重に行ってもらいたいものだ。

(小林洋三)

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