ツイッター「クソリプ」防止機能に賛否両論!「誹謗中傷は減るけれど…」

 8月11日、米Twitter社はツイートのリプライ(返信)できる相手を制限する機能を導入したことを明らかにした。世界中で問題となっているSNSでの誹謗中傷に対応したものと見られているが、その一方でツイートの盗用やデマツイートが増えるとの懸念する声もある。

「この機能は、ツイートを入力するボックスをクリックして出てくる地球アイコンを押すことで利用することができ、その投稿に返信できる対象を『全員』『フォローしているアカウント』『@ツイートしたアカウントのみ』の3つから選ぶことが可能になっています。同社によれば、今年5月からブラジルなど一部地域で制限機能を試験導入したところ、『スパムや悪意のあるリプライから守られている』といった反応が多かったため、本格導入にいたったとのことです」(ITジャーナリスト)

 日本では今年5月、「テラスハウス」に出演していた女子プロレスラーの木村花さんの自死を巡ってSNSでの誹謗中傷が問題視されており、また昨年は韓国の人気女性グループ「KARA」の元メンバーであるク・ハラさんも同様の理由で自死したとみられるなど、世界中でSNSでの誹謗中傷が大きな問題となっていた。

「今回のリプライ制限で誹謗中傷など、いわゆるクソリプによる被害は減ると思いますが、引用リツイートによる拡散は可能である点や、一方で盗用ツイートやデマツイートに対するリプライも出来なくなるため、期待されるほどの効果はないとする指摘もあります。ただ、不適切なツイートについては『ツイートを報告』ボタンから運営側に知らせることも可能ですから、まずはクソリプ対策に重点を置いたということではないでしょうか」(前出・ITジャーナリスト)

 これで不幸な事件が減ればいいが。

(鈴木十朗)

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