「ちゃち過ぎる」世界が嘲笑!ザッカーバーグ投稿「メタバース内アバター」の完成度

「Facebook」創業者でMeta社CEOのマーク・ザッカーバーグ氏が、同社が運営するメタバースプラットフォーム「Horizon Worlds」に投稿した自撮り画像のクオリティがあまりにも低いとして嘲笑されているようだ。

 8月16日、ザッカーバーグ氏は自身のFacebookに「今日からフランスとスペインでHorizon Worldsを開始します。人々が没入感あふれる世界を探検し、構築するのを見るのを楽しみにしています」との文章とともに、Horizon Worlds内で自撮りした画像を投稿。ところがその画像は、昔のゲームのキャラのようなあっさりとしたザッカーバーグ氏の3Dアバターと、背景にはエッフェル塔とサグラダ・ファミリアと思われるかなり簡素にデォルメされた建築物が2つ無造作に配置されているだけという、非常に寂しいものになっている。

 この投稿には世界中からツッコミの声が上がり《2002年にニンテンドーゲームキューブで発売されたソフトのようだ》《これがMeta社が1兆円を投資して作り上げたメタバースか。驚きの没入感に空いた口が塞がらないよ》《ザッカーバーグは自らネガティブキャンペーンを行っているようだ。さすがにこのクオリティの画像を投稿出来るのは強心臓すぎる》《今の時代、このグラフィックスでメタバースを楽しみたい人がどこにいるというんだ。Meta社はゴミを作っていたのか》などとかなり厳しい指摘が相次いでいる。

 なお、ザッカーバーグ氏はその後、「Horizonのアバターグラフィックは近日中にアップデートされます」「私が投稿した写真はかなり基本的なもの」「Horizonは非常に速く改善しています」などと弁明したものの、失望の声は収まる気配がない。

「ザッカーバーグ氏はもともとFacebookだった社名をMetaに変更するほどメタバースに入れ込んでおり、昨年10月の決算発表会では年間1兆円以上を投資して取り組んでいくことを明らかにしていたものの、あまりに残念なクオリティは世界中に衝撃を与えてしまったようです。現在、Horizonはアメリカ、カナダ、イギリス、そしてフランス、スペインのみでサービス提供されていますが、登録者は30万人程度と決して多くはありません。これから登録者を増やさなければならないのに、今回の報告は逆効果になってしまったかもしれませんね」(ITジャーナリスト)

 アメリカでは7割がザッカーバーグ氏のメタバースには興味がないという世論調査結果も出ているが、ここから巻き返しとなるのか。

(小林洋三)

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