安倍元総理の“教団メッセージ”は秘書の責任!? 橋下徹氏の解説に異論噴出

 7月8日に発生した安倍晋三元総理の銃撃事件を受けて、ワイドショーでは連日のように「統一教会」の話題を取り上げている。
 
 7月12日放送の「ゴゴスマ GO GO!Smile!」(TBS系)では、安倍氏を殺害した山上徹也容疑者の犯行動機について紹介。捜査関係者からの情報によれば、「家庭を壊した団体を日本に招いたのが岸氏でその孫の安倍氏を狙った」「(宗教団体)トップとの接触は難しく、動画を見て安倍氏と団体につながりがあると思い(殺害を決意)」と供述しているという。

 その後、番組では80年代から社会問題化した統一教会の霊感商法に触れ、各地でトラブルになったと紹介。高額なつぼや印鑑を売りつけたことで、1987年には被害相談の総額が163億円にのぼったが、統一教会は世界平和統一家庭連合に名称を変え、今も宗教活動を続けている。

 これを踏まえて元大阪市長で弁護士の橋下徹氏は「政治家と宗教団体」の関係について言及。2008年、自民党の応援を受けて大阪府知事選に立候補したという橋下氏は、「自民党の当時の大阪の国会議員などから、宗教団体、いくつも回らされましてね」と告白。支援者を獲得するためには、そういう関係があることも認めた。

 そのうえで橋下氏は世界平和統一家庭連合(旧統一教会)を指し、「トラブルがあった団体でしょう?」として、「安倍さんはどこにどういうメッセージを出して、とか。そんなのはね、政治家はわかりません。これ全部、秘書がだいたいさばいてくれるんですよ。なんで…ちょっと、事務局秘書のほうがうまくさばけなかったのかな、と思いますね」と語った。2021年9月には世界平和統一家庭連合が「友好団体」とする天宙平和連合(UPF)がWEB集会を開催。安倍氏はそこにビデオメッセージを寄せていた。橋下氏のコメントでは、あたかも安倍氏の知らないところで秘書がメッセージを送ったように聞こえるが…。ネット上では《責任を秘書になすりつけようとしてる…昭和の政治家か》《事務所の秘書が勝手にメッセージ送ったのか?ありえん》と異論噴出する事態に。

「安倍さんが知らず知らずのうちに、UPFにメッセージを送っていたという話はあり得ません。実際にWEB集会のメッセージを確認したところ、安倍さん本人が『UPFとともに世界紛争の解決、朝鮮半島の平和的統一に向けて努力されてきたハン・ハクチャ総裁を始め…』と団体名とともに統一教会創始者の3番目の妻で、現在は世界平和統一家庭連合の総裁を務める女性の名を挙げています。さすがに、主催団体のことを何も知らずに、秘書がしゃべらせて送ったとは考えにくい。安倍さんと宗教団体を切り離そうとする橋下さんの意図はわかりませんが、やはり矛盾していると言えます」(政治部記者)

 どこの宗教団体にメッセージを送ったのか、「政治家はわかりません」と決めつけた橋下氏の解説には多くの視聴者が違和感を抱いたようだ。

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